インフルエンザ疾患による学級閉鎖などの報告数が9月中旬以降、全国的に増加する中、川崎市でも10月17日、麻生区内の小学校1校で学級閉鎖の報告があり、発生状況も昨年よりも高い数値で推移している。市は「例年に比べ、流行が早まるのではないか」と注意喚起している。
市内のインフルエンザ患者報告数は、今年9月12日〜9月18日の間に15人(昨年同時期は0人)を記録したのを皮切りに、9月26日〜10月2日の間には19人に達したほか、10月3日〜9日に10人(昨年同時期は0人)、10月10日〜16日に9人(昨年同時期は5人)と高いレベルで推移。インフルエンザは、例年12月から3月ごろに流行し、1月から2月にピークを迎えるが、年によっては流行の開始が早くなることもあるという。
川崎市健康安全研究所は「昨年よりも定点あたり報告数も多い状況から、早めの流行も推測できる。今年は夏場の発生状況が通常と違った感覚だったため、冬場もしっかりと見ていかなくてはならないと考えている。予防接種などの対策を早めに検討していただきたい」としている。
インフルエンザワクチンは、2015・2016年シーズンからA型2種・B型2種の計4種類を含んだものが導入されている。A型2種は2009年以降の流行株「A/H1N1亜型」と、いわゆるA香港型「A/H3N2亜型」。B型は山形系統、ビクトリア系統。同研究所は「まだ検体数が少ないため、詳細はわからないが、A型の発症が増えるかもしれない」と予測している。そのほか、外から帰ってからの手洗い、うがいの徹底、人ごみを避けることや、マスクの着用などの予防を呼びかけている。
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