市役所通りに整備された自転車通行帯の本格的な運用が、3日から始まった。整備されたのは銀座街・銀柳街の入り口から市役所前東交差点までの両側の歩道、約250m。歩道を分割し、自転車専用の通行レーンを指定した例は市内で4例目。
川崎駅東口周辺は通行量が多く、かねてから歩行者と自転車がすれ違う際の危険性が問題視されてきた。特に市役所通りの歩道上には「路上駐輪所」があり、人や自転車が通行できる幅が3・5mと狭かったうえに、放置自転車が歩道を占拠。歩行者と自転車がすれ違うこともままならないような状況だった。
そんな状況を改善しようと、市は今年10月頃から自転車通行帯の整備を進めてきた。通行帯は歩道を分割して整備。植込みを縮小し、時間貸し駐輪場を街路樹の間に整備することで、道幅を6mにまで拡幅した。自転車通行帯が車道側に2・25m、歩道が建物側に3・75mとなり、歩行者と自転車が安全に通行できる環境を整えた。一目で見分けがつくよう、自転車通行帯には赤、歩行者用通路にはグレーのタイルを敷き、5本の案内標識も立てた。
今後は自転車が歩行者用の歩道を走行した場合、道路交通法が適用され、2万円以下の罰金か科料となる場合がある。当面は区内を巡回しているマナーアップ指導員らが、通行の指導に当たる予定だという。
川崎警察署の管内では、自転車が絡む交通事故が年内だけで166件発生(9月29日現在)。交通事故全体に占める割合は48・3パーセントで、県内で最も高い数値となっており、対策が求められてきた。
今回の自転車通行帯整備について川崎警察署は「自転車対歩行者、自転車対自転車の事故件数は減少するのでは」と期待を示す一方で「まだ一部の人にしか知られていないことだと思う。まずは市民に知ってもらう必要がある」とルールの周知を課題に挙げている。
7日(月)からの3日間、現地での啓発キャンペーンを行うほか、路上や媒体などを通じた啓発も継続的に行っていく方針だという。
周知に課題
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