通称「浜川崎線」と呼ばれるJR南武支線沿いの小田栄地区に、新駅の設置が検討されている。ここ10年の間で人口が飛躍的に増加している同地区に暮らす住民の”新たな足”となるよう、市とJRが協働で取り組む。
市は1月29日、『鉄道』と『まち』をともに発展させることを目的とした包括連携協定をJR東日本と結んだ。第1弾の取り組みとして、小田地区への小田栄新駅(仮称)の設置を検討。2015年度末の開業を目指している。
JR南武支線は、尻手駅から浜川崎駅を結ぶ全長4・1Kmで、所要時間は約7分。間に八丁畷駅、川崎新町駅を挟み、小田栄新駅は川崎新町駅と浜川崎駅の間を想定している。新駅の設置検討場所は、小田栄付近。小田栄の踏切から市電通りに交差する道路を起点として、線路区画の左右にわたるエリアを対象としている。設置にあたっては「低コスト化・短工期化」を掲げ、必要最低限の機能を有する簡易的な造りの無人駅となる予定だ。
近年、小田栄地区はスーパーやホームセンター等が集合するなど街の発展やマンション建設で人口が増加している。南武支線東側に位置する小田栄2丁目の人口は、05年末時点では5世帯10人だったが、14年末には1686世帯4705人と、目覚ましい増加を遂げている。また、もともと小田栄2丁目を含む小田地区からの交通アクセスは、徒歩で川崎新町駅か浜川崎駅まで行き、南武支線を利用するかバス。かねてから交通の利便性向上を求める声が住民からあがっていた。バスについては、新駅設置により乗客が電車に分散されることで、朝の通勤時間帯の混雑緩和や道路渋滞の解消等をねらう。市は、新駅が定着した場合の乗降者数を1日約3500人と見込む。
南武支線は貨物列車が多く往来しており、その合間を縫って旅客列車を走らせているため、走行本数が限られる。平日は、午前8時台こそ4本出ているが、平均して1時間に2本程度。市の担当者は「増便も視野に入れて働きかけていきたい」と話す。市による地元住民説明会も行われ、2月中を予定している。
川崎区・幸区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>