川崎市とJR東日本が2016年3月の開業に向けて取り組むJR南武支線小田栄新駅(仮称)の設置について、市は上下線ホームをそれぞれ設け、小田踏切を基点に対角に設置する案を示した。7月20日、21日には住民向けに現状報告会を行った。
通称「浜川崎線」と呼ばれるJR南武支線は、尻手駅から浜川崎駅までの全長4・1Kmを約7分で結ぶ。新駅は、浜川崎駅と川崎新町駅のおおよその中間地点となる小田踏切周辺を予定。計画によると、両ホームとも全長は50m、幅は2〜3mを予定しており、小田踏切を基点に対角上に置くことを検討。上り(尻手方面行き)ホームは線路を挟んで南側、下り(浜川崎方面行き)ホームは南側を予定している。
この位置を示した理由についてJR東日本は「来年3月の開業へ向け『低コスト、短工期』を掲げており、電気設備の移転を伴わず、工事費を膨らませないようにするため」と話す。
住民からは対策求める声
7月20日、21日には、渡田小と東小田小で近隣住民へ向けた現状報告会が行われ、住民からは「ホームが別々になるとは思わなかった。せめてホーム同士を繋ぐか跨線橋を設置してほしい」「利用者が多く見こまれるマンションとは反対側に尻手ホームがあるのは不便。多くの人が踏切を渡ることになり、これまでと違った人の流れが出来るのは不安だ」といった声があがった。
これに対し市は「高圧線がある関係で、跨線橋など車両より上の位置で繋ぐ方法は技術的にも不可能。だが、将来的には地下通路を作るなどの対策を考えていきたい」と話した。
また、朝の混雑ピークを迎える8時台には上りと下りが4本ずつ通る。踏切が鳴動し遮断機が降りて開くまでの時間が、これまで8時台の1時間で合計16分間だった時間が、推定24分間になるというJRの説明に、住民からは「踏切を渡る路線バスや車、自転車が混雑し渋滞を招くことは必至。どう対策するのか」という厳しい意見も上がった。市は、「踏切の前にあるバス停の位置を変えることを検討するなど、渋滞が発生しないよう、今後の課題として取り組む」と回答した。
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