川崎市は7日、本庁舎などの建替えに向けた目標や施設配置の考え方をまとめた基本計画案を発表した。現本庁舎の敷地に超高層棟と低層棟を建設し、アトリウムで結ぶ構造となる。かつての建物の面影を復刻する工法も採用する。総事業費は約430億円。2022年度の完成をめざす。
市の発表によると、超高層棟に行政機能と議会機能を配置し、最上階には議場と展望ロビーを設置する。総合設計制度を使って高層化を図るが、航空法によって116メートル以下となる。低層棟にはカフェや情報発信を行うスペース、イベントスペースに転用できる会議室などを設置する。市役所通りに面する南側は「新築復元」の工法を採用し、1938(昭和13)年の創建当時の姿を復刻するという。160台分の駐車場も設ける。新本庁舎の延べ床面積は6万3900平方メートル。
現在議会などが入っている第2庁舎は解体し、跡地にイベントが開催できる広場を整備する。敷地の外周は緑を配置した歩行できる空地を確保し、北西にミニ広場を設ける。
総事業費の内訳は建築工事費に約400億円、解体・土地整備・調査費などに約20億円、移転費に約10億円。当初は様々な事業手法が検討されたが、物価変動や法改正などに対して柔軟に対応できることから、従来型の分離発注方式を採用する。
市は11月13日まで、市民からの意見を受け付けるパブリックコメントを実施する。計画案は市のホームページや各区役所の市政資料コーナーなどで見ることができる。
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