川崎市は、殿町地区(キングスカイフロント)と羽田空港跡地地区を結ぶ2020年度完成予定の羽田連絡道路の整備に係る自主的環境影響評価(アセス)の準備書を公表している。今月10日、11日には殿町小学校で説明会を行ったほか、7月11日まで市役所や区役所などで縦覧を実施し、意見書を受け付けている。
羽田連絡道路は、国道409号と多摩川対岸の環状8号線を結ぶ全長約840mで、このうち、約590mが川崎市側となる。
計画によると、橋の部分は片側1車線で車道幅は7・5m。両側には歩道や自転車の通行帯が整備される。また、交差点付近では、交通の円滑化を図るため、車道に付加車線(右・左折帯)を設けるとしている。2017年度に着工し、東京オリンピック・パラリンピック開催年の2020年の完成を目指している。
市によると、羽田連絡道路を整備することで「ヒト、モノ、ビジネス」の交流が活性化。両地区の連携強化が図られ、ライフサイエンス分野等のイノベーションの創出・新産業創造などで相乗効果が発現されることを期待している。
今回示された準備書では、橋梁構造は、河川の環境への影響に配慮し、河川内の橋脚を2基と極力少なくしたとしている。多摩川河口部の干潟を利用する鳥類の飛翔にも配慮し、ケーブルなどの路面上の構造突出物がない形式であるとも説明する。
環境影響評価は「大気質」「干潟」「植物」「動物」「生態系」「騒音」「景観」「地域交通」など15項目について、工事中や供用時の影響の予測や評価を行うとともに、計画区間やその周辺の環境影響を低減するために環境保全措置の検討を行っている。
説明会には、地域の住民に加え、自然保護団体なども出席。「周辺の生活道路への影響」や「多摩川の自然環境への影響」などについて質問が出された。
市では「地域の皆様や各種団体の方々のご意見を伺いながら、環境の保全や配慮に取り組んでいきたい」としている。
自主的環境評価準備書の縦覧は、川崎市環境局環境評価室、川崎区役所、大師支所で実施。市ホームページからも閲覧できる。準備書について、環境評価室まで持参または郵送で意見書を受け付けている。
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