自転車交通違反 取締り件数が県内2位 意識改革に向け 啓発強化
幸区内で自転車の悪質な違反者に対して交通切符(通称・赤切符)を交付した件数が昨年、県内で2番目に多い319件だったことがこのほど分かった。取締りを強化したことが大きな要因。幸警察署では「自転車ルールの徹底と自転車利用に対する意識改革が必要」と適正利用を訴えている。
神奈川県警によると、昨年1年間で自転車に対して交通切符を交付した件数は県全体で1538件(一昨年2件)。幸警察署管内では319件で、平塚警察署の334件に次いで2番目に多かった。
取締りの内訳は、信号無視が166件、遮断機が下がった状態での踏切内侵入が153件だった。
自転車は道路交通法では軽車両に分類され、2人乗りや片手運転、整備不良なども取締りの対象となる。自動車とは違い、免許がないため、違反点数および反則金制度(通称・青切符)の対象外となるため、取締りを受けた場合は、裁判所に罰金額や刑期の判断ゆだねられ、場合によっては出廷を求められるという。
県警では従来、指導や警告で済ませてきたが、安全に対する社会的な意識の高まりや自転車が関係する重大事故の多発などを受け、刑事処分の対象となる交通切符での取締りに方向転換した。幸署管轄内でも、一昨年に京急川崎駅近くの高架下で自転車が絡んだ死亡事故が発生。取締りの強化をしていた。
自転車ルール徹底へ
今年から、県警では自転車マナーに対する啓発活動を強化。駅前でのPR活動や学校での自転車マナー教室の開催など、市民の意識改革に取り組んでいる。また昨年9月からは、川崎市と合同で自転車専用道の整備やマナー教室の開催などの対策を盛り込んだ「川崎市自転車環境整備基本計画」の策定に向け、話し合いを進めている。
幸警察署では、「切符は、あくまでも再三の注意や勧告に従わなかった場合のみ。根本的な解決のためには、地道に自転車ルールを指導し、マナーの向上を訴えていくしかない。利用者の意識を変えられるよう訴えていきたい」と話している。
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