ツール・ド・相模原を再検討 今秋・宮ヶ瀬案は白紙に
相模原市がシティセールスの一環で、市内で大規模な自転車レースを計画していることがこのほど分かった。市では、2年前から宮ヶ瀬湖周辺を会場にした「ツール・ド・相模原(仮称)」の今秋の開催へ向けて準備を進めていたが、より魅力あるイベントをと再度検討を開始。近い将来開催したい意向だ。
相模原市の中でも緑区は、自然溢れる景観とロードのアップダウン、カーブなどが適度にあることから、地元だけでなく、遠方からもサイクリング愛好家が数多く集まる。そうした風土を活かしたシティセールス事業のひとつとして市が注目したのが、自転車レース。競技の普及と市内のスポーツ人口の増加だけでなく、水と緑あふれる自然を有する相模原市を内外にPRすることを目的に、2012年秋の開催を目標に2年前から準備を進めてきた。
会場には、民間レベルで自転車レースが開催されていたことや周回コースを作りやすいことなどから宮ヶ瀬湖周辺を設定。100Km以上の周回コース、短距離コースなどを設ける方向で計画していた。ところが、周辺道路を規制することで地域住民の交通面や経済面の影響、安全性の問題など、さらなる検討が必要なことから、このほど今秋の開催を一度白紙に。再度、時期や場所等を検討し、近い将来の開催ヘ向け、準備を進めていくという。
課題は交通規制
数々のレースにも出場経験がある、橋本駅前の自転車専門店「ナカジマサイクル」の三浦茂雄社長は「市内で自転車レースをやるのは大歓迎。どこの大会も5000人近くは集まるし、街は盛り上がる。地元で開催することで、その魅力や迫力、競技の楽しさを身近に感じられるのはいいこと」と開催に好意的な意見だ。
一方で「ただ安全面や交通面で問題はあるだろうし、どういった規模で開催するのかがカギ」と懸念する。計画を進める市スポーツ課でも「宮ヶ瀬ではなく、仮に藤野や相模湖を想定したとしても、やはり交通路が少ないため、周囲への影響を考えていかなければ」と今後への課題をあげる。「交通事情などが解消できるのであれば、すぐにでも開催したいが、今の段階ではいつどこで、どの位の規模でというのはまだ決められない。そうした課題をクリアして、皆さんが楽しめるより魅力ある大会を開催できるように再度検討し、準備を進めていきたい」と話している。
相模原市の名物イベントの誕生へ、今後の動向に注目が集まる。
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