「相模原市さくらマップ」の挿絵を担当した 加藤 忠一さん 星が丘在住 72歳
市内の名所を描く探究心
○…市内20カ所の桜の名所を紹介する「相模原市さくらマップ」の挿絵を担当した。相模原市が政令市に移行したのをきっかけに趣味として市内百景を描くため、筆をとったのが4年前。百景を回るうちに市内の桜の魅力に気付き、2年後には、「今度は桜だけを描いてみたい」と市内の名所50景を巡り、画集に。水彩絵の具を使い、現場で素早く描いたのち、アクリルで丁寧に仕上げる。その絵が編集者の目に留まり、今回の抜擢となった。
○…福井県出身。大学卒業後、就職のため相模原へ。鉄鋼メーカーの研究員として汗を流した。本格的に絵を始めたのは入社してすぐ。社内の同好会に興味本位で入会し、油絵の虜に。しかし「何度描いても上達しなかった」。退職を機に、作品も道具も全て処分。油絵は一切やめた。気楽に楽しめるアクリル淡彩画を始めたのはそれからだ。故郷の福井県鯖江市の百景などの風景を描く中で、色鮮やかに表現できる同画の魅力に引き込まれた。
○…無類の日本酒好き。飲んだ銘柄は650種以上。近くで手に入らない品は、自らの足で買いに行く。気に入ったデザインの王冠をコレクションするのも趣味。地方別に並べた王冠は自慢の品だ。一方で、仕事を辞めた今でも好きなテーマを見つけては、調査研究を続ける毎日。これまでに2つのテーマを研究し、本にもまとめた。
○…絵を描くことも研究の一つ。毎回、テーマを設定し画集にまとめる。一枚の大作を完成させた時よりも風景をシリーズにした時にこそ喜びを感じる。100枚は揃えないと気が済まない。マップの挿絵については「多くの人に見てもらい、桜の名所を探すきっかけにしてほしい」と笑顔。桜の次は好きな酒蔵を描くため、各地を巡ることも計画中だ。「関東217カ所は制覇したから、次は甲信越かな。元気なうちは走り回りたい」と前を見つめる。飽くなき研究はまだまだ続く。
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