JR相模原駅南口そばのパチンコ店「パンドラ相模原駅前店」が入る商業ビルに、会員制場外馬券場「ジョイホース相模原」の出店計画について19日、近隣自治会対象の住民説明会がSC相模原事務所で行われた。南関東4場(川崎、大井、船橋、浦和)等の地方競馬に加え、有料定員制のJRA(日本中央競馬会)場外発売所を扱う計画であることが分かった。出店には周辺自治会の合意が必要。
約十数人の出席者が集った住民説明会には、事業主のジョイホース横浜(横浜市)をはじめ、同駅南口周辺5つの商店街の連合組織「相模原駅周辺商店街連合会」の浦上裕史会長も同席した。
出店を計画するのは同駅南口そばのパチンコ店「パンドラ」が入る商業ビルの4、5階でここ数年空き店舗となっている部分。事業者の説明によると、地方競馬売場は会員制、JRA場外発売所は入場が有料の定員制を予定している。一日の集客は250人〜300人程度を見込んでいる。
説明会に先立ち誘致を進める立場であいさつに立った浦上会長は、老舗洋服チェーン店が今まさに完全閉店を予定していることなど、商店街を取り巻く厳しい現状や、乗降客を増やさなくては小田急延伸に弾みが付かないことなど、今回の経緯を説明。「最終的にはそれぞれの自治会の判断を頂いたうえで結論となるが、きょうはその一つのスタートにしたい」と呼びかけた。
出席者からの質疑応答では「環境や安心安全を心配している」「路上駐車が増えるのでは」などの声が挙がった。それに対してジョイホース側は、横浜の施設で「一切問題が起きていないこと」を強調。周辺に警備員を配置することや清掃を徹底すること、暴力団を取り締まっていた県警のOBを雇用している点、関連自治会や商店街と協議会を設置していること、テレビ神奈川が資本金の半分を出資している会社であることなどをあげ、理解を求めた。
加えて、売り上げの0・1%を地域振興費として対象自治会や商店街に寄与することや、施設内には飲食コーナーを設置せず周辺飲食店に配慮すること、地域の祭りなどに協賛する姿勢などを示した。
駅前自治会は反対表明
一方、合意を必要とする該当自治会のひとつで、出店地に位置する相模原駅前自治会の手塚淳前会長は質疑応答の後、同自治会として、前日18日の定期総会で「反対」を確認したことを表明。ジョイホースの計画は最初に浮上した9年前から同自治会として反対してきたことを説明するとともに、該当の商業ビルの周辺だけでも、500世帯のマンションがあると言及。相模原駅前は「超過密の住宅地」と述べ、「住環境の悪化や町のイメージダウンとなることに対し、拒否反応が強い」と反対理由を述べた。同自治会の星清次会長も、該当ビル隣の大型マンションの住民からの拒否反応が強く、「自治会を離脱してでも反対する姿勢である」ことを伝えた。
他の自治会関係者から、駅前自治会に対し「具体的にどのような環境悪化があるのか」と質問が飛ぶと「ギャンブル施設が出来ること自体が町のイメージを損なう」「資産価値が下がるという懸念がある」と説明する場面も見られた。
商業関係者からは「駅前は住宅地では無く、あくまでも商業地域」「商店街がもたない」という声もあった。事業者側は「今後も住民説明会を続けたい」と話している。
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