8月に行われる「世界柔道選手権大会」女子52キロ級に日本代表として挑む 中村 美里さん 相原中出身 26歳
世界の舞台で「成長示す」
○…日本女子柔道界のエースが帰ってきた――。4月の「全日本選抜柔道体重別選手権大会」で3年ぶり5度目の優勝を果たし、8月にカザフスタン・アスタナで行われる「世界柔道」への切符を掴んだ。世界一を競う国際大会への挑戦は2012年のロンドン五輪以来。「足技で相手の軸を崩し、試合を優位に進める自分の柔道をしたい。1本勝ちにこだわらず、とにかく勝ちたい」。09年、11年の「世界柔道」を制する原動力となった”負けず嫌い”は健在だ。
○…小学校低学年の時に、父親と総合格闘技K―1をTVで観戦し、力と力がぶつかり合う姿に惹かれた。その影響から空手に挑戦したものの、「パンチやキックをする競技はやらないで」との母親の願いから、高尾警察署(八王子市)が開く柔道教室に。自分より身体の大きい男子を投げることができる柔道に魅了された。「兄の影響で始めた野球も続けたかったが、『練習しただけ強くなれる』と聞いて柔道を選びました」
○…銅メダルを獲得した08年の北京五輪で、金を取れなかった悔しさを表情に出したまま表彰台にあがったことなどから”厳格な求道者”と受け取られがちだが、競技から離れれば、「お笑い」好きな”おしゃべり屋さん”。4月からキャプテンを務める都内の所属チームでは後輩にも友だちのように接するムードメーカーだ。「みんなをまとめるタイプではない。とまどう毎日ですよ」と笑顔をみせる。
○…「世界柔道」を来年のリオデジャネイロ五輪へのステップにしたいと考えている。ロンドン五輪後に古傷の左膝を手術し、昨年までの2年間はそのリハビリ期間と位置付けた。これまで行っていなかった筋トレや、知人の女子サッカー選手から試合展開を読みながら戦うことの大切さを学ぶなど、心身を向上させる時間となった。「世界柔道では成長した姿を見せたい。投げ技の少ない地味な戦い方は変わらないですが」
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