JR相模原駅と橋本駅周辺を一体的に整備し、広域交流拠点「さがみはら新都心」の形成をめざす市は7日、両駅周辺の整備イメージ図を公表した。このうちJR相模原駅北口については、2階部分に歩行者デッキ、1階部分に交通広場、地下には小田急多摩線の延伸を実現して新駅の設置を想定。同駅の改札口を設けることなどを検討している。
現在、広域交流拠点の形成に向けては、学識経験者や市民などで構成される委員会を組織し、2015年度末までの整備計画案作成に向け協議が進む。JR相模原駅周辺については、補給廠一部返還により大規模開発が見込まれる同駅北口側と、既存の商店街が広がる同駅南口側を分断せず、面的な整備を行うことが課題に挙がる。
そのため市が示した同駅北口のイメージ図においても、小田急多摩線新駅を降りて、地下から地上へ上がると交通広場やデッキにつながるなど、「まち」への歩行者誘導を意識している。
今回の駅前空間の整備イメージ図について市は、あくまでも現段階の案であり、変更の可能性があるとしている。具体的な施設の規模や配置については、同委員会をはじめ、関係者と協議などを行いながら検討する方針。
高架・地下を委員会で検討横浜線の連続立体交差
同委員会では、広域交流拠点を形成する上で重要な、JR横浜線の連続立体交差事業の検討に入った。
同事業の対象区間はJR矢部駅付近から都市計画道路東橋本大山線やすらぎの道立体付近までの約3・7Km。相模原駅の南北の回遊性を担保するためには「地下化が望ましい」という意見がある一方、「地下化は膨大な費用がかかる」「利用者が地上に上がってこないのでは」などの懸念もあり「高架にすべき」という声も挙がる。委員会では技術面、費用面など様々な角度から検討を深めていく。
高品質・非日常のSCが望ましい
補給廠返還跡地については中間とりまとめを行い、広域交流機能として国際コンベンション施設の導入を検討中。リニア中央新幹線の開通により、相模原地域での需要が増すと分析する。
広域商業機能については、表参道ヒルズのように、比較的商圏が広域となる非日常系で高品質重視のSC(ショッピングセンター)などが望ましいとした。日常品が購入できる同駅南口の既存商店街と機能分担するねらいで両者を回遊できる仕組み作りが重要となる。
南北道路の整備を協議
補給廠の一部返還地を南北に走る計画の(仮称)南北道路の整備検討も進む。JR相模原駅の南北を貫通させ、一般車も公共交通も通れるようにする【1】「幹線貫通型」、バスなどの公共交通のみを通す【2】「公共交通接続型」、一般車も公共交通者も通過させない【3】「歩行者のみ接続型」の3パターンを想定。【1】の幹線貫通型を採用した場合は、同駅の南北を通過する新たなバス路線網の整備が可能となることや、宮下横山台線など既存路線の渋滞緩和などが期待できる。一方で、町田街道と国道16号が接続するため、駅前に通過交通が流入、駅前広場が東西に分断されるなどを懸念した。【2】の「公共交通接続型」、【3】の「歩行者のみ接続型」も、それぞれメリットとデメリットがあり、委員会ではマイナス要素をどのように改善できるかを協議している。
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