今年8月のリオデジャネイロ五輪への出場が決まっている地元出身の男子板飛込み選手・坂井丞さん(ミキハウス)が16日、母校である麻布大学附属高校(高木敬彦校長)を訪問、学校関係者から歓迎を受け、五輪への決意を語った。
同校を訪れるのは5年ぶりという坂井選手。当日は高校時代以来で、「見慣れないスーツなのか身体が少し引き締まったかな」と再会を喜ぶ担任教諭の案内を受け、新設された体育館や教室などを見て回った。
「懐かしいですね。高校から成績も伸びたし、先生や周囲の方にはお世話にりました」と坂井選手。強化合宿や遠征で学校行事に参加できないことも多かったが、「普段のなにげない時間がやっぱりいい思い出です」と振り返った。
坂井選手が在籍したスポーツ科には当時水泳部はなかった。部活動強化時間である専門体育の授業では、野球部やバレーボール部の練習に混ざり、その運動能力の高さで周囲を驚かせたという。「友達や学校関係者の方々にはたくさんサポートしていただいた。ここに来ると改めて気合が入ります」
「109Cが鍵」
3日に出場した日本室内選手権決勝の舞台では、世界トップレベルの飛込み選手が駆使する高難易度の大技・109C(前宙返り4回半抱え型)を披露し、優勝。今後に弾みをつけた。現在は着水など完成度をさらに高めるため、練習に励む毎日だ。「基礎体力には特に重きを置いてやっています。世界の舞台ではこれ(109C)を決めないとメダルには届かないと感じるんです。アプローチに手応えはあります。なんとしてもリオまでに完成させて、メダルを持ち帰りたい」。2カ月後に控える大一番へ向け闘志を燃やした。
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