麻布大学
フクロウの生態学ぶ
12月14日にWS(ワークショップ)
11月23日
外国につながりのある子どもたちの学習支援をする教室は市内にいくつかある。淵野辺駅南口で行われている「ふちのべ学習教室」もその一つで、1995年頃から続いている。その取り組みに協力しようと昨年から地元企業がボランティアに加わった。仕事帰りに講師を務める従業員は「視野を広げる貴重な機会」と話す。
外国ルーツの子
午後6時の開始に合わせ、鹿沼台にある「さがみはら国際交流ラウンジ」で行われている「学習教室」には続々と生徒が集まってくる。学習教室は週に3回開かれ、中国、フィリピン、カンボジア、韓国、アメリカ、バングラディッシュと現在は6カ国にルーツを持つ、およそ10人の小中学生が利用している。
「日本語が全くわからない子もいる。そういう子にはマンツーマンで家庭教師のように指導します」。そう話すのは、10年以上現場に携わりコーディネーター役を務める元教員の角田憲司さん。支援をする人たちは角田さんの他に20人ほどおり、皆ボランティアで参加。中には近隣の大学生もいる。「学校の宿題や受験勉強をしたり、ここでやることは人それぞれ。ルールを決めて落ち着いた学習時間を提供しています」
昨年末から
そのボランティアに昨年12月から加わったのが、淵野辺にある厨房用電気製品製造「FUJIOH(富士工業グループ)」の社員たちだ。
この日は男女3人の従業員が勤務後、学習教室に足を運び支援に加わった。「時には勉強の内容が難しく、一緒に教科書を読んで学び直すこともあります。それも良い機会になっています」。その1人、総務課の三輪ゆりさんはこの2カ月あまりを振り返り感想を話す。三輪さんは社内でのボランティア募集に対し「子どもと接するのが好き」であったのと「仕事以外の経験もしたい」との動機で参加を決めた。教室では現在、宿題や自習用ドリルの手伝いをし、丸つけをしたり一緒に間違えたところを解いたりする。「ボランティアの方もシニアから大学生と幅広く、そういった方と関わることで自分たちの視野を広げることができる貴重な時間になっています」。三輪さんをはじめ9人の社員がボランティアに登録している。
現役親世代「助かる」
同社はこれまで会社周辺の清掃活動やフードドライブなど、地域貢献を続けてきた。今回、「長年一緒に発展してきた相模原への貢献を」とさらなる支援を考えるなか、およそ30年にわたり地域のこどもたちに学びの場を提供する同教室の活動を知り、賛同してボランティアに加わった。「本当に助かっている。それまで我々の世代と大学生が中心だったが、富士工業さんは子どもにとって『お父さん、お母さん』くらいの年代の人が多く、現役感がある」。角田さんはそう喜んでいる。三輪さんは「さまざまな活動を通じて、相模原市がより一層、住みやすいまちになるよう貢献していきたい」と話した。