神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

漆芸&綴織 障がい児を職人に認定NPOの活動

公開:2013年2月21日

  • LINE
  • hatena
綴織の作業をする工房生の佐藤国治さん(左・相模原市中央区)。細かい作業を黙々とこなす。工房一のベテラン生
綴織の作業をする工房生の佐藤国治さん(左・相模原市中央区)。細かい作業を黙々とこなす。工房一のベテラン生

 発達障がい児を、漆芸・綴織の職人に育てようと活動する、全国唯一の団体―。東京都日野市にある認定NPO法人工芸技能研究所には現在、相模原市からも含め7人の生徒が通い、日々技術の習得に励んでいる。

集中力がすごい

 「彼らはコミュケーションは苦手だけど、集中力は抜群。単純作業には向いているんです」。漆芸を教える和田伊都子(いつこ)さん(代表理事)は、そう教えてくれた。和田さんは高等専修学校の教員時代の同僚だった齋藤一郎さん(綴織担当)と共に、2002年、同法人を立ち上げた。「(専修学校で)教えても卒業したら作業所へ。それはもったいない。きちんとした技術を身に付けて職人になれれば、一人前に働けるようになるはず」

 生徒(中卒以上)は7年間、養成所で学んだのち、意欲があればそのまま同法人の工房生として活動をする。現在在籍する7人は全て工房生(漆3・綴4)。漆芸に関しては一般的に「塗り」と「蒔絵(まきえ)」は分業だが、ここでは一緒に覚えることができる。かつて知的障害児施設で指導員をしていた和田さんは、彼らの将来を憂い、一から漆の勉強をし、工芸技能者に。そして今はその技術で未来の職人を育てている。「見本をみせてあげるとうまくできる。飲み込みは早いですよ」。教えるにあたっては「多くを話し過ぎないこと」を心がけているそうだ。

本物の工芸品として

 施設はそれぞれの作業スペースとともに、彼らが手がけた作品も展示・販売されている=右下写真。大量生産による安価な粗悪品でなく、天然素材と手技(しゅぎ)によって生まれた、本物の工芸品。「作品として見てもらっています。(障がい児に対する)同情心で求めにくる人はいませんよ」

▼同法人理事の一人、株式会社桧家(ひのきや)住宅三栄(南区相模大野)の中島信義会長「教えるだけでも大変なこと。職人にまで育てるのは、なかなかできることではない。お二人の一生懸命さに感心します」■認定NPO法人工芸技能研究所【電話】042・592・4353/東京都日野市落川993(2F)
 

さがみはら南区版のローカルニュース最新6

お正月飾り作りに挑戦

お正月飾り作りに挑戦

15日、相模原公園

12月5日

人を惹きつける難しさ

日電社

人を惹きつける難しさ

松下政経塾生受け入れ

12月5日

跳んで見える成長

人物風土記関連

跳んで見える成長

岩井さん、80歳で現役指導

12月5日

童謡・唱歌を歌おう

童謡・唱歌を歌おう

12月21日 杜のホールはしもと

12月5日

28日、恒例餅つき

アイテリアナカムラ

28日、恒例餅つき

つきたて提供 豚汁も

12月5日

演奏会で能登支援

演奏会で能登支援

12月22日

12月5日

「共にささえあい 生きる社会」

相模原市は、全ての人が共に支えあって生きる共生社会の実現を目指しています。

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kosodate/fukushi/1026641/1012901.html

<PR>

あっとほーむデスク

  • 4月6日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

  • 12月1日0:00更新

さがみはら南区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年12月5日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook