二本松在住で社会派の小説家である島田武氏の集大成となる3部作の最終刊『吾妻はや』がこの程、文芸社から刊行された。
島田氏は長野県の裕福な農家の生まれ。終戦の2カ月前には、満州国軍の陸軍幼年学校に入る目的で満州に渡り、当時の軍の事情で大連満鉄育成学校に入学後程なく敗戦。敗戦後の混沌とした中を生き抜き、2年後に日本に帰国した経歴を持っている。
今回の作品には、超高齢化が進む中で究極の夫婦愛を描いた『吾妻はや』と、誤った政治の下では国民が悲惨な運命をたどることを、一人の少年の体験という形で訴えた「墓標」の2編が収められている。
本に関する問い合わせは、島田武氏【電話】042・773・6704へ。
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