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鳥屋鳥獣保護協会動物との共存目指し50年 歴史ある猟区を後世に

社会

公開:2017年5月25日

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歴史ある猟区を後世に

 市内唯一の猟区として親しまれる鳥屋猟区を管理する「相模原市鳥屋鳥獣保護協会」(秋本昭一会長)がこの程、設立50周年を迎えた。秋本会長は「人間と動物が共存出来る環境づくりに、今後も取り組んでいきたい」と話す。

 猟区とは狩猟ができる区域。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」に基づき設定され、地方公共団体が、各都道府県知事の認可を得て設定している。神奈川県内には、鳥屋の他、清川村、山北町三保、同世附の3つの猟区があり、鳥屋猟区は2013年11月から10年間の認可が県知事から更新されている。

 1921年に開設された鳥屋猟区。鳥屋地区の奥山である早戸川流域と串川源流部及び宮ヶ瀬湖畔の南山に位置し、面積は2995haほどの広さを擁する。首都圏から近く、自然に繁殖されたキジ、ヤマドリなどの鳥類や野兎、狐、狸、猪、鹿など数多くの獲物が豊富な猟区として、多くのハンターに親しまれてきた。そうした中、63年に「狩猟法」が改正され、鳥獣の保護を優先した法律に変更されたのを機に、鳥屋地区の住民が中心となり、旧津久井町から委託を受ける形で、猟区を保護管理していく協議を開始。67年5月25日に地元有志35人により「鳥屋鳥獣保護協会」が設立された。

 鳥屋猟区は11月15日から2月末日の土日が開猟期間。同区で狩猟を行うには、事前に県から入猟の承認(1日6300円)を受け、案内人が同行し、グループ単位(組猟)での入猟が原則となる。県内4猟区の内、このように保護協会を設立して猟区を管理しているのは鳥屋猟区だけだ。狩猟の区域、人数、日時などの制限を設けることで、事故の防止や鳥獣類の乱獲を防ぐことができ、自然環境と生物多様性の維持にも役立っている。

 現在協会の会員は62人。会員は区域内の清掃、森林整備や道路・橋の修復、管理捕獲や有害動物の駆除なども実施。安全に狩猟を楽しめる環境づくりにも力を注いでいる。秋本会長は「地域の方の理解と協力を得て、満50周年を迎えることが出来ました。今では、宮ヶ瀬ダムの建設による自然環境等の変化もあり、里山まで鹿や猪がエサを求め下りはじめ、農作物等の被害が大きく問題視されています。人間と動物が共生できる自然環境を作っていくことはとても大切なことなので、今後も引き続き努力していきたい」と話した。
 



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