市はJ2へ昇格したFC町田ゼルビアのホームゲーム時に公園利用者などで混雑が見込まれるため、野津田公園内への臨時駐車場設置を進めてきたが、市民団体らの反対などにより工事を中断。20日J2昇格初のホーム戦は、一般駐車スペースがない状態で迎えることとなった。
これまでの経緯は3月8日の朝、突然工事が開始され、希少な緑地、子どもの遊び場を守ろうとする地元・市民団体がバリケードを作りそれを阻止。現在までこう着状態が続いている(19日現在)。
急きょ決まった設置工事
市によると、工事が決定したのは月曜日の3月5日。それまで近隣の高校敷地なども検討していたが、難しいと判断した。判断は市役所内だけで行われ、当該高校へは打診していない。また工事開始は翌週月曜日の12日を予定し、前週金曜日の9日に事前説明会を行う予定だったが、前日8日から業者の都合で工事が始まってしまったので、説明会ができなかったとしている。
なぜここまでこじれたのか
陸上競技場の改修工事を行えば、駐車場がなくなることは改修工事を始めた時点で分かっていたはずだ。20日のホームゲームが始まる2週間前に駐車場工事を決め、その1週間後に着工とあまりに急すぎる臨時駐車場設置。市は、駐車場の需要を当然視野に入れるべきで、臨時駐車場設置はあまりにも場当たり的で性急というほかない。今回の工事計画よりも効果的なものはなかったのだろうか。
アクセス問題は解決されるのか
駅から離れた陸上競技場。数千人を呼び込もうとしているホーム戦及び他の公園利用者のための駐車スペースは設置が進んだ場合でも臨時の180台分のみ(今シーズン終了まで)。地元のみならず、遠方から訪れるアウエイ側が車での来場を考えれば、周辺道路が混乱、混雑することは明らかだ。180台の駐車スペースではあまりにも少なすぎる。またこのスペースが観戦者ではなく公園利用者のためのものだとしても、市民へのアピールが少なすぎるのではないだろうか。
解決方法の一つとしてゼルビアと町田市観光コンベンション協会は、車を使わずに向かう方法としてシャトルバスを用意しており、それぞれホームページで告知をしている。一方、市は広報で利用を呼びかけているものの、市のホームページや、その他多数の窓口では、駐車場がないことやシャトルバスでの来場を広く呼びかけることはしていない。
場当たり的な計画とその後の周知のなさにより、「市民」「行政」「チーム」の三位一体の基本理念をエンブレムに掲げるFC町田ゼルビアには抗議の電話があり業務にも支障をきたしている。またゼルビアを応援するスポンサーにも駐車場に関する問い合わせの電話があるという。今回の問題はゼルビア自体が原因なのだろうか。地域とともに応援できる体制を、市も考えていくべきではないか。
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