町田市つながり広がる支援事業に関わる「芽が出るプロジェクト」代表 安田 早苗さん 鶴川でイベント開催 44歳
アート通じて対話の場を
○…2007年から市内各所で「体験する時間そのものが作品」というワークショップを開催してきた。夫の転勤を機に、拠点を移し、人脈もない中、ゼロからのスタートだったが、毎年テーマを変えながら継続した結果、2010年度からは地域支援事業に認定を受けるように。
○…滋賀県出身。絵が好きだったことや両親の希望から、地元の大学の教育学部美術科を卒業後、中学校の美術教員を皮切りに、高校や保育園で指導経験を重ねる。その一方、表現活動を続けた。10年ほど前、京都で「美術の力はどんな人でも有効であるのでは」と、種や種の絵を紙風船で飛ばし、返ってきた作品や手紙を本にまとめる「種をまくプロジェクト」を立ち上げた。5年間の継続で、2、3人で始めた活動は、300人ほどの観客やグッズ・ワークショップ、演奏などの関連活動を生むまでになった。現在の活動は「これまでの表現活動と仕事(教えること)を融合させたくて始めたもの」だという。
○…「自主性を重んじているけれど、うるさい親かも」。絵画や美術教育をテーマに和光大学で教鞭をとる夫は、大学時代の同級生。プロジェクトの良きパートナーでもある。中学生の娘には、自宅の絵画教室などで、小さいころから働く姿を見せてきた。そのためか、「自分がするべきことなどを自然に身に付けてくれている。何とかなるもんだな、と思っています」と笑う。
○…20年ほど前、美術教員をいったん辞め、1年ほどスペインで絵画技法を学びながら、欧州数カ国の現代美術展を回った。その際、美術館で印象に残ったのは、子どもたちの姿だったという。「よく作品の前でギャラリートークをしていました。現代美術など、本物に接する機会の多さも、日本との違いましたね」。今年度は「対話型」の鑑賞教室も開催。「美術鑑賞という機会を、世代や地域などのコミュニティを超えて、深く話をする場にしたい」
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