桜美林大学陸上部の初代駅伝監督に就任した 真也加(マヤカ)ステファンさん 小山田在住 40歳
心にいつも「チャレンジ」を
○…「ゼロからのスタート」―。桜美林大学で今年4月に立ち上がった駅伝チーム。大学生時代に4年間走った箱根路に「教え子たちを連れて行くのが夢」。誰もが出来る事ではない。現在陸上部には17人の部員がいるが、長距離選手は不在。勧誘のため各地の高校を回る日々だ。「色々回りすぎて相手の顔を覚えるのが大変。相手はみんな僕を知っているんだけど」と笑う。「強いチームを作って、ケニアと日本の架け橋に」。自分だから出来ることにチャレンジする。
〇…1990年に駅伝の強豪校に交換留学生として来日した。「『日本に遊びにおいで』という感じだったんで、先生と一緒に来たんだけど」。最初は1カ月で帰る予定だった。「でも帰ったのは先生だけ。僕はそれからずっと日本にいるよ」と当時を振り返る。「いつも大会があって、その為の練習や準備に明け暮れて…その合間に日本語の勉強。僕の人生、常にチャレンジだね」。山梨学院大学に進学し4年間、箱根、出雲、全日本大学駅伝ほか様ざまな大会に参加し、区間新など結果を残した。
〇…ケニア南部に生まれる。9人兄弟の7番目。学校が終わると、兄弟みんなで農家の両親を手伝った。高校クロスカントリーで頭角を現し、県の代表に。日本から来たスカウトを受けに37キロメートル走って駆け付けた。「面接かと思ってたのに、いきなり靴を渡されて、1万メートルのタイムトライアルをさせられたよ」とニヤリ。「あそこで37キロ走らなかったら、駅伝はやらず、国で警察官になってたかな」
〇…趣味はやはり走ること。毎朝「尾根緑道」をジョギングする。奥さんもアスリート。世界陸上女子マラソンの日本代表だった。「調べてときどきケニア料理を作ってくれるんだ」と照れながら話す。二人の間には一女一男。「この間ようやくとれた休日に、山梨にぶどう狩りに行ったよ」と父親の顔をのぞかせた。
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