前町田市教育委員の高橋圭子さんが市内小中学校で在校生や保護者に向けて、「子育て」「いのち」をテーマに講演している。聴講した子どもも大人も、心に何か大きなものをもらって帰っているようだった。
高橋さんは講演で、絵本や音楽も使う。音楽のパートナーは坂内英子さん。在校生たちには「いのち」について、優しい言葉で話しかけ始める。「へその緒」の模型を使っておなかの中にいた時のこと、ちょっと成長して友だちのこと、そして学校のこと、自分のこと…。高橋さんが絵本を読み聞かせ、坂内さんがピアノを奏でる。子どもたちはスーと、言葉と音楽の世界へと入っていく。
高橋さんは2008年に町田市で初めての公募による教育委員に就任。在任中から「大人のためのお話し会」を開催。市内外の小中学校で講演を始めた。「みなさん、子育てで疲れているようだったから。自分にできることって何だろう」と思ったのがきっかけ。3児の母で、子どもが乳児の時、思春期の時…、自分が体験した子育てを、そして先人や書物から学んだ経験を少しでも多くの人に伝えられたらと、これまで70回ほど講演を行ってきた。
「子どもも大人も日々疲れています。いじめられるんじゃないかとおびえる子どもたち。子育ての相談する場所がなく、子育ての正解を強いられる保護者たち。この講演で、少しでも小さかった頃のことを思い出して、それぞれが『大切な存在』ということに改めて気づいてくれたら」と高橋さん。
講演では特に優しい言葉を使うように心がけている。「絵本はね。心をおだやかにする素敵なアイテム。きれいな日本語で書かれているからね」。絵本の絵をスクリーンに映し出し、言葉と音楽の力を借りて、子どもや保護者の心に『大丈夫だよ』と呼びかけていく。子どもも大人も高橋さんの言葉に涙を流すことが多い。「少しでも心が軽くなるなら、色々なところで開催したい」と話す。
12月5日(月)に町田市民ホールで「大人のためのお話し会」を開催する。二部構成で第一部は午前10時〜、第二部は午後7時から開催。1000円。問合せはFAXで高橋さんへ。【FAX】042・711・6998
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