「メカニックデザイナー」として市の広報活動に協力する 大河原 邦男さん 東長沼在住 68歳
「遊び心」が故郷の魅力に
○…ガンダムなど、アニメに登場するロボットのデザインを手掛けてもうすぐ半世紀を迎える。細部まで「現実のもの」に仕上げ、子どもだけでなく、大人までも魅了する多くのキャラクターを生み出してきた。2011年の市の周年記念事業から、自身と手掛けた作品で故郷の「街おこし」に貢献してきた。「稲城の自然に育ててもらった。故郷に恩返ししたいという思いが強い」。市のイメージキャラ「稲城なしのすけ」の生みの親のひとりでもある。
○…「何か面白そう」とアニメ制作会社に入社したのがデザイナーとしての始まり。それまでイラストは学校の授業で描く程度だったものの、「メカを組み立てる」感覚で作品づくりにあたった。「家の置時計を分解して組み替えるなど、幼い時から機械をいじるのが好きだった。その延長のようで楽しかった」。こだわると「止まらない」性格もデザイナーとしての飛躍を支えた。
○…毎日新たな仕事の依頼が舞い込む。3月には少女向けアニメを担当。「初めて手掛ける仕事は、気持ちをわくわくさせてくれる」。どのようなデザインにするのかイメージを膨らませる時が最も楽しい時間だという。息抜きとなるのも”メカ”。スマートフォン専用スピーカーなど、自身の生活で「ちょっとほしいな」というものをオリジナルでつくり上げる。「日々の生活から仕事のアイデアが浮かんでくる。何でも楽しむ”面白がり屋”なんだよ」
○…自身をアーティストではなく、職人と捉えている。芸術品を生み出すのではなく、頼まれた仕事は全て受け「完成品」を出すことを使命と考えている。気になるのは、関わったアニメの関連商品として販売される”変形型ロボット”の売れ行き。「手にしてくれる人がいかに喜んでくれるか、工夫のしがいがある。『ああ、こんな仕組みになっているんだ』と驚かせたいね」。その遊び心が生まれ故郷の「新たな魅力」になっている。
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