シダックス西八王子クラブ(台町/【電話】042・621・2751)に3月1日から間伐材を使用したエコルームがオープンした。全国のシダックスでも初の試み。森の環境保全の一助と、環境への理解促進が狙い。利用料の一部を植林活動に寄付する。
部屋は「コロナ・ECOルーム」と名付けられ、開設から14日現在までに94人が利用している。椅子の座面や壁面、床、テーブルには森林の環境維持のために必要な間伐(木の間引き)の際に出た多摩産材を使用し、ヒノキの香りが楽しめる。また、コロナのマイナスイオンを発生する美容健康機器を設置しており、同クラブ支配人の近藤敦さんによると「森林浴をしているような気分」とのこと。
監修としてかかわり市内で林業を営む村上右次さんは「外国から安い建材が入ってくるので、国内で木を切れば切るほど人件費や運搬費で割に合わなくなっている」と現状を話す。その結果、国内の杉山は放置されたままの状態に。一方で、外国では森林が二束三文で切られて森林が減っている。そこでシダックス・アカデミーという社内の社会問題解決事業の一環として、国内の間伐材でカラオケルームを作り、売り上げの一部を海外の植林活動に充てることになった。
西八王子クラブが選ばれた理由は、サービスの質など同社内基準で全国上位に選ばれたことや高尾山が近いことなど。将来的に西八王子ルームをエコのモデル店としたい考え。今後2カ月の試行期間を経て、次の展開も考えていくとしている。利用した人の感想は「窓がないのに森の中にいるようで心地よかった」と好評なようだ。
気分も盛り上がる
「カラオケは大いにメンタルが作用するからこそ、楽しい気持ちで歌ってもらうのが一番。また空気感が良いので、お食事や打合せ、さらには昼寝などでも使ってもらえれば」と近藤さん。
利用料は通常料金にプラスして30分につき30円。シダックス側が20円を負担し、合計50円が植林活動に寄付される。フリータイムは120円増となる。エコルームは一般の部屋より稼働率が高く、1日平均7人ほどが利用する計算だという。「それだけの人に森の環境を考えてもらうきっかけを提供できる。6500円で660平方メートルに200本の木を植えることができる計算です。歌って楽しみながら環境のことを考えてもらうきっかけになれば」と近藤さん。
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