やまと国際交流フェスティバルの実行委員長を務める 田野井 サイナさん 柳橋在住 41歳
世界は広くて狭い
○…今年で9回目を迎え、大和の名物としても定着しつつある『やまと国際交流フェスティバル』のまとめ役。中国、韓国、フィリピンなど7カ国、個性的な20人の実行委員たちと共に5カ月をかけて企画を進めてきた。人気のエスニック料理はもちろん、各国の紙幣の展示など新しい試みも準備。「『世界のおもてなし』がテーマ。食と踊りと文化でみなさんを迎えたい」と意気込む。
○…大和市国際化協会の中国語通訳員として、市役所や病院での手続き、生活に関する事柄などの相談に乗る。「ちょっとした事が聞けずに困っている人も多い。言葉が通じないことによる不安を少しでも軽くしたい」と笑顔で窓口に立つ。一方で、柳橋小学校の放課後こども広場で子どもたちを見守る仕事も。「地域の一員として参加できるのがうれしい」と微笑む。
○…民話『スーホの白い馬』の舞台で知られる内モンゴル通遼市出身。名前の『サイナ』は、現地の言葉で「良い」の意だという。羊のくるぶしの骨を指ではじくモンゴル版おはじきが定番の遊び。「キレイな模様が乙女心をくすぐるのよね」。両親のすすめで、北京市の大学へ進学。そこで日本語に出会った。「日本人に間違われることが多く、親近感がわいた」。一度は中国で就職するも、留学を決意。24歳で来日し、文教大学の国際学部に進学した。「何もかもが新鮮。勉強以外にも人生を学ぶ時間になった」と大学生活を満喫。通訳の夢も叶えた。
○…3年前に両親を日本に呼び寄せ、夫と子ども3人の7人家族で暮らす。「多数決で中華になることが多いけど、母の味にほっとする」。140文字以内でつぶやく「ツイッター」がマイブーム。国境を越えてフォロワーは200人、恋愛相談から世界情勢まで話題はつきない。「モンゴルから日本まで飛行機でたった4時間。世界は広くて狭い。殻を破って、楽しみたい」と顔を輝かせた。
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