神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
大和版 公開:2014年3月21日 エリアトップへ

大和市立病院救急棟 4月から全面稼働 がん診療体制を強化

公開:2014年3月21日

  • X
  • LINE
  • hatena
4月の稼働に向け、工事が進められている救急棟(手前)
4月の稼働に向け、工事が進められている救急棟(手前)

 救急医療と各種がん診療体制の充実に向けて、2013年2月から救急棟の増改築工事が進められてきた大和市立病院(五十嵐俊久院長)。12月に一部の工事が完了し、今年の1月から診療を開始。さらに、残りの増築部分と既存棟の改修工事が3月までに完了し、4月から新施設での診療が全面稼働する。

 増築した救急棟は、既設棟の北側に接続する2階建ての建物。床面積は1階が532・96平方メートル、2階が420・80平方メートル。病院総務課によると総工費は建設費、装置類などを含めて約5億5千万円。

 1階には救急外来診察部門として、用途に応じた診察室と観察室を設置。診察室は従来の2室から7室へ、観察ベッドも4床から5床に増設された。

 2階には化学療法センターと内視鏡室を既設棟から移転。化学療法センターにはテレビ付の治療用チェア・ベッド15床、ベッド5床を設置。内視鏡室も2室から3室に増設された。それに伴い、常勤の消化器内科医師も1人増員する。

 病院総務課では「救急棟の完成により、県央地区で唯一の地域がん診療連携拠点病院として、積極的にがん治療を実施していくための体制が更に強化された」と話している。

 また、内視鏡検査室があった場所には、歯科口腔外科の開設を予定。常勤の歯科医師2人と歯科衛生士1人の採用も決定し、同課では早ければ5月からの診療を目指すとしている。

医師不足から赤字へ

 大和市立病院は1955年に「大和町国民健康保険直営病院」として開設。地域の基幹病院として市民の健康の維持・増進を図ってきた。

 しかし、04年度に厚生労働省が導入した新医師初期臨床研修制度などに伴い、慢性的な医師不足に陥った。なかでも産科医と小児科医は、一時的に1人に減少。07年7月には産婦人科が分娩制限になり、08年11月には分娩予約を休止。同年12月には小児科入院も休止となった。 

 患者数の減少は収益減につながり、07年度には過去最大となる10億8300万円の最終赤字を計上した。

3年で黒字に転換

 そこで大和市は08年度末に3カ年の経営計画を策定。医師の確保を最優先に掲げ、勤務における手当の処遇改善や、分娩手当の増額など金銭面での改善に着手。大学の医局に直談判して医師数の確保に努めた。

 看護師も、現場からの声を汲み上げ、看護助手の増員や託児室の預け入れ時間の延長などを実施。常勤看護師の業務負担軽減に努めた。また、テレビのロケなども積極的に受け入れ、看護師や市民への周知活動にも力を入れた。

 その結果、09年に2人だった産科医は現在は8人に。小児科医も09年の4人から、10人となった。人件費の負担は増えたが、患者数、入院・外来単価も上昇。11年度には21年ぶりとなる黒字(1億9300万円)に転換。12年度も5億3700万円、13年度も同課によると黒字見込みだという。

大和版のトップニュース最新6

飲酒運転は絶対だめ

大和警察署

飲酒運転は絶対だめ

年末にむけ取締り強化

12月20日

0.03ミリで描く世界観

江川萌恵さん

0.03ミリで描く世界観

年内最後の創作佳境

12月20日

初のICT導入訓練

大和市社協

初のICT導入訓練

災害時ボラ、スマホで対応

12月13日

ネーミングライツを導入

大和ゆとりの森

ネーミングライツを導入

市内の公共施設で初

12月13日

健康から「健幸(けんこう)」へ

新総合計画基本構想

健康から「健幸(けんこう)」へ

古谷田カラー、色濃く

12月6日

歳末の火災に注意喚起

大和市消防

歳末の火災に注意喚起

家庭でできる対策を

12月6日

大和市で葬儀なら、地元「ふじみ式典」

地域顧客満足度NO.1店を目指す創業35年以上の葬儀社です。

https://www.fujimishikiten.co.jp/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 12月20日0:00更新

  • 12月13日0:00更新

  • 12月6日0:00更新

大和版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年12月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook