小田急電鉄(株)は12月6日から大和駅、7日から南林間、鶴間両駅で、宅配便ロッカーのサービスを開始した。これにより、駅の利便性向上のほか、社会的に課題となっている宅配の再配達問題の解消などをめざす。
今回、市内3駅に設置されたのは、パックシティ ジャパン(株)がサービス提供を行っている「PUDOステーション」というオープン型宅配便ロッカー。
このサービスでは、ネットショッピングでの買い物や宅配便の再配達を依頼する際、受取場所として希望の場所のPUDOステーションを選択すると、宅配業者が荷物を指定場所のロッカーに配送。荷物を取り出す際は、メールアドレスに送信されたパスワードを入力することで、ロッカーを開けることができる。
各駅のロッカー設置場所は、大和駅が小田急改札口前、鶴間駅は東口地上階の階段前、南林間駅が東口地上階エレベーター前。利用可能な時間は各駅とも、始電から終電までとなっており、通勤通学や買い物で駅を利用する際など、自分の都合の良い時に受け取ることができる。
今回設置された3駅のロッカーで荷物を受け取れるのは現在、ヤマト運輸(株)の荷物だけだが、今後、利用可能な宅配会社を順次追加していく予定だという。
パックシティ ジャパンのホームページによると、市内では今回の3駅のほか、スーパーやショッピングビルなど9カ所に同ステーションが設置されている。
再配達削減へ国も支援
近年、ドライバー不足や勤務環境の改善、地球温暖化対策としての二酸化炭素削減などの面から、増加する再配達をいかに減らし、社会的損失を抑えていくかが課題となっている。
国土交通省も一昨年10月、「宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進に関する検討会」の報告書で、鉄道駅などでの受取インフラの整備促進を打ち出している。