海老名市議会(氏家康太議長)で10月下旬から11月上旬にかけて「海友会」と「ニュー市政・みんなのクラブ」の2つの会派が相次いで解散した。これに伴い会派が再編され、新たに「志政会」と「市政改革の会」の2つの会派が誕生した。
昨秋の改選後、保守系無所属議員8人が参加し設立された「海友会」を巡っては、夏前ごろから考えの相違が見られた。
これまで解散は避けてきたが、9月定例会で計画を白紙撤回する事態となった「門沢橋保育園移設問題」を受け、同会派に属した森下賢人氏が9月末に「会派の歩調を乱す可能性があった」と退会届を代表の市川敏彦氏に提出。これを機に会派内で議論を重ねた結果、「建設的な会派解散」を決め、10月29日に議会事務局に届け出た。
一方、「ニュー市政・みんなのクラブ」は保守系無所属の鈴木惣太氏と鶴指眞澄氏、みんなの党の中込淳之介氏の3人で活動してきた。しかし「総選挙になった場合、同じ会派で異なる候補者を応援することになり、市民の理解が得られない」と11月1日に解散した。
新会派の立ち位置
「海友会」に属していた8人のうち市川氏、氏家康太氏、藤澤菊枝氏、森下賢人氏、宇田川希氏、永井浩介氏6人は、10月31日に新会派「志政会」の設立届けを議会事務局に提出。代表に就いた市川氏は「市政運営が円滑に進むように対応していきたい」と、「市長派」の考えを示す。
「志政会」には参加しなかった飯田英榮氏は、「ニュー市政・みんなのクラブ」を解散した鈴木氏、鶴指氏と合流。11月1日に「市政改革の会」を立ち上げ、飯田氏が代表に就いた。飯田氏は「二元代表制である市議会の機能を明確にした会派活動をすることを基本とし、是々非々で取り組んでいきたい」と、「志政会」との違いを強調する。
自民系が3つ
新たに誕生した2つの会派はともに自民系。これにより同市議会内には倉橋正美氏、鈴木守氏、久保田英賢氏の3人で組織する「創新海クラブ」を含め、3つの自民系会派が存在することとなった。
「海友会」に属していたが、今回の再編ではどこの会派にも属さなかった山口良樹氏は「自民系の3つの会派の調整役になれればと考え、会派に属さない選択をした」と話している。
また「ニュー市政・みんなのクラブ」に属していた中込氏も今後は、無会派で行動する。
今回の会派再編の結果、市議会の最大会派は6人が参加する「志政会」となった。第2会派は「市政改革の会」、再編前、第2会派だった「創新海クラブ」は所属議員の期数合計から第3会派となった。「公明党市議団」「市民・ネットの会」「共産党市議団」に変更はない。民主党の志野誠也氏はこれまで同様、無会派として活動する。
【11月7日起稿】
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