児童養護施設の子どもたちが役割を持つことによって自己肯定する力を養ったり、絵本に携わることで未来を想像するきっかけを得てもらおうと、市内中央在住の高原和樹さん(27)らが、製作した絵本のキャラクターの名前を命名してもらおうと企画している。
模索の末 本製作
高原さんは製薬会社に勤めるごく普通の一般市民。しかし昨年秋、海老名市立中央図書館に「書評を対戦させる」という他エリアで人気のイベント開催を提言し、これを実現。市民多数参加の下、成功を収めるなど市内でもユニークな存在として知られている。
昨年12月からは県内の児童養護施設に学習支援ボランティアとしても従事。活動を通じて養護施設に暮らす児童の大半が虐待やネグレクトによって入所し、愛情不足から自己否定に陥る子が多い現状を知ると「何かできることはないか?」と模索。ともにボランティア活動をしている絵本作家の永井みさえさん(藤沢市在住)と協力し、自己存在の肯定を意識してもらう「絵本」の製作に着手した。
県下32施設で公募
「出来ない事があっても明るい未来がある」という作者からのメッセージが盛り込まれたこの絵本のタイトルは「てをつなごう」(A4サイズ・24ページ仕様)。
今後は県内32の児童養護施設で、主人公のたぬきときつね=写真=の名前を公募し、施設ごとに命名。それぞれ名前の異なる主人公を作中に登場させる。
今回、公募制にした理由については「施設内での相談などを通じて物事を自発的に決定する力や、施設外への関心を高め、児童の成長を促すため」と説明。完成した絵本は1千部出版して施設に提供するほか、市内店舗や企画中のイベント等で販売される予定。売上げは寄付に充てるという。
高原さんは「一生懸命考えたことは否定されるべきではなく、形に残してあげたい。ひとりでも多くの子ども達が明るい未来を想像したり、夢を持つきっかけになれば」と期待している。
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