座間市出身のプロボクサー井上尚弥選手(日本ライトフライ級1位/大橋ボクシングジム)=20歳・栗原中央=が、8月25日にスカイアリーナ座間で開かれた日本タイトルマッチで、同級王者の田口良一選手(ワタナベボクシングジム)を判定で破った。デビュー4戦目での王座奪取は、辰吉丈一郎さんなどと並ぶ日本最速タイ。
地元開催のタイトルマッチ。市民などおよそ4千人が詰めかけた。井上選手のコーナー側の観客席は、青色の必勝ハチマキを頭に巻いたサポーターで埋め尽くされた。
観客から大きな声援を受けた井上選手は、素早いジャブや的確なボディブローで序盤から攻勢にでる。3ラウンドでは、上下のコンビネーションで相手のディフェンスを崩してラッシュを仕掛けた。守勢に回った王者・田口選手も続く4ラウンドで、前に出て接近戦から活路を見出そうとする。疲労が蓄積する終盤も打ち合う展開が続く。意地と意地のぶつかり合いに、観客からは井上コールと田口コールが巻き起こった。試合は最終10ラウンドでも決着がつかず判定へ。井上選手が3対0の判定勝ちで王座を奪取した。
試合後の勝利者インタビューでは「(王者になれて)率直に嬉しいです」と喜ぶ一方で、「まだまだ未熟者。自分のボクシングができず、課題ばっかり」と話し、更なる成長に意欲をみせた。また、辰吉さんと並ぶ最速タイ記録については「記録は並んだけど、何十枚も辰吉さんが上です」と話した。試合前日の24日はトレーナーの父・真吾さんの誕生日。「勝利とベルトを1日遅れのプレゼントとしてお祝いしたいです」と話すと真吾さんから笑顔がこぼれた。
特製のはっぴを着て応援した遠藤三紀夫市長は、「2人の若者の素晴らしい試合に感動した。井上選手にはぜひ世界に羽ばたいて欲しい」と話した。栗原小・栗原中と同級生だった岩崎航大さんは「ヒヤヒヤした場面もありましたが、勝つことができて安心しました」と喜んだ。栗原小学校の現PTA会長の乾洋一郎さんは「厳しい試合だったからこそ、今後の成長の糧になると思います」と話した。
大橋ボクシングジムでは、年内の試合を検討している。防衛戦になるのか、世界ランカーと戦うかは未定だという。
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