全国各地の消防団が操法技術を競う「第24回全国消防操法大会」が11月8日に東京臨海広域防災公園で開かれ、神奈川県代表の「座間市消防団」が、初出場にして準優勝に輝いた。今年1月から、本業や学業と両立しながら練習に励んできた団員たち。10カ月間に及ぶ努力が、全国2位という快挙を手繰り寄せた。
安堵と歓喜、拡がる
「ホッとしました」――。団員をまとめてきた段谷(だんたに)比呂之分団長(42)と、指揮者として選手を牽引してきた高波貴志さん(35)は競技終了直後、同じ言葉を口にした。「やり遂げた」という達成感と安堵感がない交ぜになった瞬間。これまでに支えてくれた人々と顔を合わせると、高波さんは大粒の涙を流した。目の縁に涙をためた段谷さんは、「(選手たちは)緊張しながらも、これまでで最高の演技を見せてくれました」と仲間を称えた。
消防関係者や家族支えられた10カ月
全国への挑戦は1月から始まった。市消防団が出場した「ポンプ車操法」は、車両からホースを2線延長し、標的を倒すまでの時間や行動の規律性を競う。実際に演技するのは指揮者を含めた5選手だが、練習には団員やOBもサポートに駆けつけた。操法を指導したのは、市消防署の署員ら。市民ボランティアで構成される消防団が「非常備消防」と呼ばれるのに対し、市消防署は「常備消防」と言われる。「非常備」と「常備」、ともに街の防火・防災に取り組む人々の一体感が、座間ならではの強みだ。7月の県大会で1位になり、全国行きを決めてからは、未知の舞台となる「全国の戦い方」を模索し、ともに練り上げてきたという。
「感謝の想いでいっぱい」
そして迎えた大一番、座間からは200人近いサポーターが駆けつけた。競技場に沿って設けられた巨大な観客席、10人にも及ぶ審査員。県と大きく異なる環境にもかからず、選手たちは練習以上の演技を披露。第1線と第2線のホースで、基準タイムを5秒ほど上回る49・99秒と59・56秒を記録し、175・5点を獲得した。184・5点という驚異的な記録を出した壱岐市消防団(長崎県)には及ばなかったものの、第3分団は24チーム中2位で全国準優勝を果たした。
選手を指導した、市消防署本署・第2警備課の落合勝男課長は「120%の出来栄え」と激賞し、市消防団の鈴木文也団長は「全国の『重さ』は独特。平常心で良く頑張ってくれました」と話した。遠藤三紀夫市長は「選手たちは勿論、その支えとなった団員、消防署員。家族、会社など多くの人々に感謝をしたい」と言葉を詰まらせながら語った。
高波さんは「お世話になった人たちへの感謝の気持ちでいっぱい」と万感の想いを述べ、段谷分団長は「長いようで、あっという間の10カ月でした。燃え尽き症候群にならないか心配です」と笑いながら戦いを振り返った。
![]() 遠藤市長(左)と固い握手を交わす段谷分団長
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![]() 市を代表して戦った段谷分団長(前列)と選手ら。後列左から田子大介さん(20)、菅原孝柄さん(21)、高波さん、秋元尭さん(31)、竹内龍さん(36)、川又大徳さん(35)
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