空き店舗減り治安も向上 にぎわい処・番屋が開設5周年
中心市街地のにぎわい創出と治安向上を目的に設置された、市内中町の「あつぎにぎわい処・セーフティーステーション番屋」。今月で設置から5年を迎えた。きょう27日には記念イベントも本厚木駅北口などで開かれる。
にぎわい処・番屋の設立は2007年7月。当時はパルコ閉店や近隣市の商業施設進出などで、市街地の弱体化が心配されていた。
立地に関しては、当時市民から治安への不安が多かった、さつき通りから一番街へ抜ける道路に面した、市内中町2丁目の空き店舗が選ばれた。
これまでの利用者はのべ7万130人。施設を運営する市商業にぎわい課の子育て世帯支援制度「アユコ」の登録手続きや、地下スペースの利用者などが主だ。
同課が力を入れてきたのが、中心市街地の空き店舗対策。2007年11月から改装費と開店後1年間の家賃の一部を補助する制度をはじめ、これまでに飲食店や美容室など91件の利用があった。このうち77件は現在も営業を続けている。制度の利用には審査があるため、空き店舗に風俗店などが入るのを防ぐ効果もあるという。
このほか同課では、週に一度の市街地美化清掃や、市内学生が街のにぎわい創設の事業を行う「にぎわいアドベンチャー隊」などの取り組みを行ってきた。
一方で、中心市街地の治安向上も設置目的のひとつ。番屋の運営を担う市くらし安全課によれば、現在警察OB4人が交代制で常駐し、市民からの空き巣や振り込め詐欺などの相談に乗っている。周辺のパトロールも行っているほか、土日は警備会社に巡回業務を委託している。
こうした取組みもあってか、厚木北・南両地区の年間軽犯罪認知件数は、番屋設置前年の2006年が1377件なのに対し、昨年は846件にまで減った。しかし街中では、依然夜間の風俗店の客引きなどが目立つという声もある。
こうした声に市くらし安全課では「客引きの手口も巧妙化しているが、警察とも連携して体感治安向上に努めていきたい」と話した。
商業活性化や治安向上に一役を果たした感はある、にぎわい処と番屋。今後の有効活用には、施設を運営する商業にぎわい課とくらし安全課が一体となった運営が求められそうだ。
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12月13日