人通りが少なく暗いイメージが強かった厚木地下道。厚木なかちょう大通り商店街振興組合(六ヶ村健三会長)が12月3日(月)、地下道(中町2の950)で第一回厚木骨董市を開催する。時間は午前7時から午後4時まで。
厚木地下道は、1984年10月に交通広場へ往来する歩行者のための安全施設として建設された。全長161m、幅員8m、出入口13カ所、エスカレーター2基。その後、1992年7月に市街地再開発事業により、延長251・42m、幅員8〜13・5m、出入口15カ所、エスカレーター4基に延長拡幅、整備された。ロードギャラリーやショーウインドーなどが作られ、噴水池1基も設置されたが、現在、噴水池は撤去されている。ギャラリーが併設されてはいるが、市外からも人を呼び込める魅力ある街にするための方法が模索されていた。
厚木市は、本厚木駅東口すぐの地下道入口の照明を今年3月、LEDに取り替えた。また、今までは24時間通行可能だったのを、8月から午後11時20分〜午前5時30分までを深夜通行止めにするなど、街の景観と防犯・安全対策に本腰を入れ始めた。通行止めになる前は、ホームレスの温床になっており、治安の面で地域住民の足を遠ざける要因のひとつになっていた。
今月14日の午後4時頃の様子は、ひっそりとして人通りもまばら。毎日利用しているという下依知在住の女性は「雨の日はとても助かっている」と話す一方で「広い分、怖い」という住民の声も聞かれた。
この取り組みは、同組合が中心市街地の活性化と、賑わいを創出するのが目的。1年前、六ヶ村さんへ市議会議員から「骨董市開催なら」と市内上荻野の「相州美術」(遊佐省三代表)が紹介され、実現が決まった。当日は20〜30店舗が出店。毎月3日に開催し、雨が降っても地下道が利用できるメリットは大きく、厚木の文化芸術発展に貢献しそうだ。
六ヶ村会長は「まずは地下からきれいにしていく。地下道に入るワクワク感を出し、今回の骨董市をひとつのきっかけに」と期待を寄せている。「地下道で骨董市をやるのは初めて。継続していくことで街が活性化すれば」と遊佐代表。
近隣商業施設の力も
地下道で賑わいを生み出していくには、商業施設の協力も必要となってきそうだ。近隣商業施設のイオン南関東カンパニー広報担当の横田大輔さんは「街づくりのためにできることは協力していきたい」と話す。
市道路管理課は「ホームレス対策として週一度パトロールをしている。あくまでも歩行者優先だが、空間を有効利用していただければ」と話した。
2004年4月、地下道で同組合ほか3団体による物販市『あつぎ二七の市』が開かれていたものの、ホームレスと収益面、人手不足などが理由で2010年4月に取りやめになってしまった。これまで行われてきた市は続かなかったが、「骨董市」が新たな切り札になるか、注目が集まる。
|
<PR>
厚木・愛川・清川版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>