横内謙介の劇場シアター談義 ―17―
現代のスターたち
ＡＫＢ４８とジャニーズと吉本芸人。この人たちが結集すれば、世の中も変わるというぐらいパワー溢れるスター集団です。ところで、この三者に共通な施設があるのですが、何だと思いますか？
それは劇場です。この三つの勢力は、みんな自前の小屋を持っている。そして実演を何よりも大切にして、生の舞台を踏ませることで、新人たちを育成している。
古い言い方ですがヤツらは「板で育ってる」んです。
劇場の板の上でね。決してテレビじゃないんです。
実は、ビッグになる前のＡＫＢのライブを秋葉原で観たことがあります。ビルの中の小さなステージで２時間、少女たちが汗だくで歌い踊っていた。狭い楽屋では研究生と呼ばれる子たちが、座るイスも与えられずにひしめき合って床に座って菓子パンを囓っていました。
この子たちは、芸人として信じられると思いました。板で育った芸人は、観客の有り難さ、恐ろしさをカラダで覚えているのです。テレビの編集のような守ってくれる魔法もないから、自分で輝く者しか拍手も貰えないし。
劇場とはそれぐらいパワーのある場所なんです。我が厚木にも立派な劇場があります。そのチカラをもっと使い倒して、スターを育てなくてはいけません。
劇作家・横内謙介
|
|
＜PR＞
厚木・愛川・清川版のコラム最新6件
|
|
＜PR＞
