ヒノキ香るふれあいの場に 4月に移転の上戸田児童館
今年4月に移転する予定の上戸田児童館が、今年度市が採択を予定している「厚木市公共施設における木材の利用の促進に関する方針」の適合第1号となることが分かった。建物の約70%に県産木材が使用されている。
同方針は、国や県がすでに策定している同様の方針に対応するもの。素案では、市が整備する公共建築物などに対し、木材総使用量の50%以上を市産または県産木材が占めることを目標として定められている。
新しい児童館はこれまでと同じく木造平屋建てで、建築面積は従来のものよりやや狭い256・71平方メートル。建築にあたり、柱等には可能な限りスギを使用。また、土台と遊戯室のフローリングにはヒノキを使い、県産木材使用率は基準を上回る70%ほどとなった。
建設事業費は6800万円。そのうち2000万円が県の同指針に基づく補助金として充てられる。県産木材を使用した市内の公共施設には南毛利中学校の校舎などがあるが、児童館では初めてとなる。
キッズルームが新設
館内の間取りは遊戯室や図書室、和室など、現在の施設とほぼ変わらない。その中で新設されるのが、キッズルーム。市が各児童館で行っている乳幼児向けの児童館開放「おひさまタイム」時に使用される。
上戸田児童館は1971年、現在の場所に開設された。しかし児童館敷地の約半分が新東名高速道路の計画用地となり、現在の場所から300m南側への移転が決定。現在は建物の工事が終わり、遊具の設置作業が行われている。
今後は移転に向けた引っ越し作業が進められ、現在の児童館は3月中に閉鎖。4月初めには新児童館に移転する。移転場所は同じく新東名建設で移転した住宅地の代替地や、戸田小学校にも近い。
移転を機に利用者増加へ
移転を担当した青少年課の担当者は「木の温もりや、ヒノキの香りがいままでの児童館等とは違いますね」と話す。同児童館は市内37の児童館の中で年間利用者が2341人(2012年度)と最も少なく、上落合児童館など近隣の新設児童館を利用する人も多かった。「移転を機に、これまで利用していなかった住民にも児童館に来てもらえれば」と同課。
ヒノキの香りに誘われて、新児童館が多くの子どもたちのふれあいの場となりそうだ。
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1月1日