タウンレポート 放置自転車は減少するか 移動保管料が今月から有料に
「厚木市自転車の放置防止に関する条例」の一部改正が7月1日から施行され、放置自転車の移動保管料を有料化した。同日以降に移動された自転車に関しては、返還の際に移動・保管費として一台につき2000円を払うこととなる。有料化からの約1週間で、すでに35人から移動保管料を徴収していることが分かった。
市内三田の放置自転車保管場。ここに持ち込まれた自転車は60日間保管されたのち、処分される。その間に引き取り手がない場合、まだ使用できるものは県自転車商組合厚木支部が1台1000円で買い取る。 この他、入札による売却処分となるものもある。ひと月に売却されるのは100〜150台。市の今年度当初予算では売却益として54万6000円を計上している。これは同保管場の維持管理費や、放置自転車の対策費に充てられる。昨年は4800台の放置自転車が保管所に移されてきたが、期間中に取りに来たのは50%ほどだった。
市では2月以降監視強化
放置自転車対策を行う市くらし交通安全課では、今年2月から警告文を貼るなどの監視時間を拡大。4月からは夜間も放置自転車の移動をはじめた。条例改正後は1日30台のペースで撤去作業を行っている。同課によれば、条例改正が迫った6月下旬から中心市街地の放置自転車数が減少。特に一番街では、昨年の多い時では80台くらいあったものが、最近では10台ほどの日もあるという。
同課では中心市街地の店舗前や交差点など、19カ所を観測地点に指定。午後2時時点での瞬間放置自転車台数を調べている。昨年度の平均は49台だったが、市は今年度、約3割減の35台を目標に掲げている。同課では「移動・保管費として2000円を科すことで、自転車放置の抑止力になれば」と期待を寄せている。
中心市街地の駐輪場は7月1日現在で17カ所。同課によれば、公営駐輪場の定期利用はキャンセル待ちが続いているが、一時利用に関しては余裕があるという。多くの人にとって自転車は通勤・通学をはじめ普段の行動の貴重な「足」。「モラルの問題」と安易に片付ける前に、自転車でも利用しやすい街づくりの形が求められそうだ。
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