「大山道」沿いの歴史・文化情報をインターネット上の百科事典「ウィキペディア」に掲載し、世界へ発信しようというイベントが、10月2日に本厚木駅周辺で開催された。
主催したのは、ITを活用して地域の課題解決や価値創造をめざすプロジェクトチーム「Code for kanagawa」。
この執筆イベントは、ウィキペディア街道「大山道」と題し、昨年5月から始められたもの。大山道は江戸当時の赤坂付近から大山へ詣でる道として栄えた古道で、現在は国道246として使われている。これまで世田谷区や川崎、横浜、海老名などで開催された。
今回は8回目で、厚木での開催は初。本厚木駅改札口に午前10時に集ったのは16人。参加者たちは、徒歩で駅北口からなかちょう大通り、寿町を抜け、市指定史跡の厚木村渡船場跡(三川合流地点付近)へ、さらに厚木神社などを現地調査した。
午後は手分けしながら中央図書館で文献調査、借り出した書籍を抱え、執筆のためにアミューあつぎに会場を移した。執筆にあたっては、ウィキペディア日本語版の元管理者・海獺(らっこ)氏から「出典を明記する」「中立性を保つ」「自分の意見は書かない」など説明が行われた。その後は2チームに分かれ、執筆作業に。各自持参したパソコンをネットにつなぎ、複数の文献を広げながら記載内容を確認したり、執筆に慣れた人から指導を受けながら、約3時間に渡り作業に没頭。夕方5時前には、これまでウィキペディアになかった「厚木神社」と「厚木宿」の項目が追加された。
今回で4回目の参加で、オープンデータの普及活動に取り組んでいる神奈川工科大学助教の鈴木孝幸さんは「ウィキペディアの項目を増やすことはオープンデータの普及につながる。地元の歴史項目を追加できることは非常に有意義な取り組み」と話した。
主催したCode for kanagawaの小池隆さんは「執筆イベントは成果が形になって残り、続いていくのが魅力。厚木の図書館は文献が豊富で調査しやすかった。次は郷土資料館も訪れたいし、厚木の項目はさらに追加したい」と話した。
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