「大好きな子どもたちのため、できることはないか」。その思いをもって、中高生を対象とした無料学習塾「ねこの手」を昨年12月から始めた、代表の小室善昭さん(54)。2月5日に行われた3回目の授業には4人の参加があったという。
普段は、市内で有料の学習塾を営む。近年話題になっている「子どもの貧困」をニュースで知り、「経済的に塾に通うことが難しい人たちの役に立てることはないか」と模索していた。その中で、かつての塾の仲間が無料塾を八王子で開いている話を聞き、「ねこの手」開室を決意した。
有料塾を開業したのは8年前。以前はソニー厚木テクニカルセンターのエンジニアで、ゲーム関係の開発に携わっていた。元々「子どもが大好き」で、今も監督を続ける少年サッカーチームに関わる中で、「今の仕事は本当に子どものためになっているのか」と疑問を持つように。その頃、会社が希望退職者を募ったのをきっかけに、あっさりと退職。学習塾を開いた。
塾名「ねこの手」の由来は、自身が猫好きということと、「猫の手も借りたい」から。「どのくらい役に立てるか分からないけれど、こんな手で良ければ貸します」と、目尻を下げる笑顔が印象的だ。また、自身も3人の子どもを持つ父親であり、「自分の経験を活かして、子育てのアドバイスもしていけたら」と話す。今後は、「勉強も好きになってほしい。多くの子どもたちが集まって、賛同してくれる一般の人も来てくれると嬉しいですね」。
「ねこの手」には、「家庭が経済的に困難」「有料の学習を受けていない」「本人に勉強の意思がある」を満たしていれば参加できる。2月の開室日は、12日(日)と26日(日)。いずれも午後7時から午後9時半までで、場所は市内中町にある厚木市総合福祉センター4階の研修室。希望者は、事前の申し込みが必要。問合せ、申込みは、小室代表【携帯電話】080・5499・4227へ。
厚木・愛川・清川版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>