伊勢原市は、10月25・26日に市庁舎と市内小学校で放射線測定を行い、4校の屋上側溝で国が当初掲げた目標値である毎時0・19マイクロシーベルトを超える値が測定されたと10月27日に発表した。
堆積物はすでに除去
市は10月4日から14日にかけ、環境市民団体と小中学校・保育所の24カ所で空間放射線量を測定した。この時は線量が高く出るといわれる側溝や雨どい下を測ったところ、全地点で国の目標値を下回った。
その後、県内で高い放射線量が確認されたこともあり、市は再び測定を行うことを決めた。今回、屋上の側溝から1cmと1mの2地点を測った結果、伊勢原小・緑台小・高部屋小・大山小の地盤面1cmの高さから、毎時0・19マイクロシーベルトを超える、0・19〜0・99の値が確認された。市内で国の目標値を超えたのは、これが初めて。
「被ばくの可能性ない」
この結果を受けて、市の教育委員会は同日、側溝にあった堆積物を取り除いた。除去後の測定では、4小学校すべてで目標値を下回った。堆積物は、児童が近寄らない場所に埋めるなどして保管された。保管場所周辺の線量も目標値以下が確認された。市の環境保全課によると保管されている堆積物は「国から処分について指針が示された時点で適切に処理する」という。
目標値を超えたのは地上1cmであり、屋上の側溝は児童が普段近寄らない場所であることから、環境保全課では「堆積物によって児童が被ばくした可能性はない」としている。
取材に対し同課の齋藤浩人課長は「今後も放射線汚染に関して状況に応じた対応を迅速かつ適切に行っていく」と話した。
■目標値
目標値は国や地方自治体が掲げる数値目標のこと。環境保全課によると、伊勢原市では、国が当初設定した毎時0・19マイクロシーベルトを目標値ととらえて放射線対策にあたっている。
一方、環境省は10月に毎時0・23マイクロシーベルトの基準値を設定。基準値は除染などの措置をするかどうかの基準となる数値で、継続的に基準値を超えた地域は、除染の対象地域に指定されることもある。
問い合わせは伊勢原市役所/【電話】0463(94)4711・環境保全課まで。
|
|
<PR>
伊勢原版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>