浄発願寺(日向)の住職・塚越慈徳さん(61)が4月、東日本大震災の被災地・宮城県東松島市を訪れ、自動車1台を寄付したほか、生卵、米、菓子類などの食料品を被災者に配布した。
塚越さんは震災以降、被災地で定期的に支援活動を行ってきた。今年3月にも東松島市を訪れた塚越さんは「継続的な支援がこれからも必要」と話す。
今回訪れた同市大曲の仮設住宅では、現地の被災者たちが集会所で「復興のストラップ」作りに励んでいた。これは手作りの携帯電話用ストラップで、被災者たちが書いたメッセージカードを添えて現地で販売されている。カードには全国の人から支援活動をしてもらったことへの感謝の気持ち、復興に向けて進もうという決意などがつづられている。ほかにも、和紙で作ったしおりも同じようにして販売。売り上げは仮設住宅の被災者の食料品購入などに使われている。
この取り組みは、現地の被災者たちが、全国からの支援だけに頼るのではなく、自分たちの力で自立して復興の道を歩もうと行われているもの。「被災地でこうした動きが広がっていくことは大切」と感じた塚越さんは、ストラップとしおりを100個ずつ購入し現在、浄発願寺でストラップを800円、しおりを600円で販売している。塚越さんは「お寺での売り上げはすべて被災地で必要とされている物資の購入に使わせていただきます。皆様方の善意をお願い申し上げます」と呼びかけている。
今後も月1回のペースで東松島市を訪れるという塚越さんは「復興支援は今が踏ん張りどころだと思います」と前を向いた。
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