半世紀ぶりの車両入れ替え工事で運休していた「大山ケーブルカー」が再開する。10月1日(木)午前9時の始発で新型車両がデビュー、出発前には記念式典も行われる。当日は鉄道関係者や地元住民、鉄道ファンたちが晴れの日を祝う。
1931年に開通した大山ケーブルカーは、太平洋戦争による廃止を経て65年に営業を再開。それから50年後の今年5月18日、老朽化した車両やレール、枕木を交換するため、ケーブルカーは運休に入った。
運休は4カ月間におよび、その間にヘリコプターを使った大がかりな車両の入れ替えや架線の取り外しなどが行われ、テレビや新聞でも話題となった。総工費およそ16億円にのぼる大規模プロジェクトだったが、大山観光電鉄(株)によると工事は順調に進み、当初の予定通り、10月1日の再開見通しとなった。
新型車両の色は自然に調和するブリリアントグリーン。緑を基調とした車内の窓は以前より大きな仕様に変更。車両側面の窓は乗客の足元までのび、大山ケーブル駅側の前面窓は天井まで広がる。さらに、車両の上を通っていた架線をすべて撤去したことで車内からの美しい眺望を実現した。
一方、旧車両の「たんざわ号」は現在、千葉県にある「ポッポの丘」に移され展示にむけ準備中。鉄道愛好家たちからなる「大山ケーブルカーたんざわ号保存会」の強い要望で保存が決まり、同会との間で譲渡契約が結ばれた。
今年6月、世界的に有名な旅行誌「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(改訂第4版/仏語)に、「大山阿夫利神社からの眺望」が二つ星で紹介された大山。大山観光電鉄の古住博総務課長は「車窓を流れる景色、眼下に広がる眺望は今まで以上に素晴らしく、たくさんのお客様に体感していただけたらと思います」と話している。
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