登拝門を開け山を登る（昨年）
日本遺産にも認定された「大山詣り」。その参拝者で大山が最も賑わう夏山シーズンが、今年も７月27日（水）から始まる。同日朝には、大山阿夫利神社（目黒仁宮司）下社から山頂へと続く登拝門で、大山三大講のひとつ東京日本橋「お花講」による山開き祭が執り行われ、関東一円から行衣を着た大山講の信徒が山頂をめざして訪れる。夏山は８月17日（水）まで。
古くから信仰の山として栄えてきた大山。その歴史は江戸時代まで遡り、最盛期には関東一円に１万５千以上の講社と１００万戸を超える檀家がいたといわれ、年間で当時の江戸の人口の５分の１になる20万人もの参拝者が訪れていた。
大山阿夫利神社下社から山頂への入り口に置かれた登拝門は、明治の神仏分離まで夏山期間は信者しか入山できなかった頃の名残り。多くの登山客やハイカーが訪れる今も、夏山期間中以外は門が半分閉ざされている。元禄年間からお花講が登拝門の鍵を持ち、山開き祭で門を開放する。
日本遺産認定記念
昨年、旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」改訂第４版に掲載された大山。今年４月には「大山詣り」が日本遺産にも登録され、更に注目を集めている。
夏山期間には日本遺産認定記念イベント「涼・大山の夏」も開催する。８月11日（木）の「山の日」には、倭舞・巫女舞・大山狂言による記念セレモニー（午後１時から）を大山阿夫利神社社務局で実施。14日（日）までの４日間は「絵とうろうの祭典」として大山各所で光の回廊が楽しめる。
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