JA県央愛川 荒茶工場が完成 地域農業振興へさらなる一歩
JA県央愛川(斎藤栄一代表理事組合長)が愛川町半原で建設を進めていた荒茶工場がこのほど完成し、2月28日に同所で記念式典が開かれた。式典後には内覧会として集まった関係者らに工場内部が公開された。
荒茶工場は、生産者が摘み取った茶葉に水分を取りのぞく、蒸す、乾燥させる、揉みこむ、ふるいにかけて選別するなど計12の工程を行う場所だ。
完成した荒茶工場は敷地面積4624・64平方メートル、延床面積は1502・37平方メートル。古くなっても食品工場として清潔感のある建物を目ざしたといい、塗装に頼ることのない木造、壁面も凹凸がないように仕上げ、茶渋がつきにくい塗料で保護するなど工夫した。
また、敷地は景観を壊さないように高い壁を作らずに敷地の斜面に沿うように配置。盛土をしないことで地震にも強い建物となっている。外装は杉板張りを採用。窓を多く作ることで省エネに配慮したほか、透明ガラスにすることで地域の人々が外から内部の様子を感じることができるようにした。機械設備はパネル1つでできる集中制御システムや水分監視など最新のものを導入することで作業効率を高めている。1時間で概ね500kg程度の荒茶ができるという。
内覧会に訪れた人たちは「すごい設備が入ったね」、「建物の雰囲気も優しい感じがしていい」など好印象を述べていた。工場の稼働は5月の連休頃を予定。茶の摘み取りは4月中旬から5月頃に行われるのが一般的で、その後、荒茶工場へと運ばれる。愛川町の茶園の面積は約17・5ヘクタールで、生葉摘採量に換算すると一番茶は87・5トン程度になるという。JAでは「今後多くの茶生産者の方々にご利用いただければ」と話している。
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