市立三崎小学校(及川圭介校長)では、釣り用品メーカーと連携した釣りクラブが数年ぶりに復活した。今月8日の活動では協力企業社員の指導のもと、児童らは花暮岸壁で釣りを楽しんだ。年間10回の活動を通して、釣りの醍醐味を体験するほか、海の恵みや環境について知識を深めていく。
三方を海に囲まれた三浦ならではの実体験で、子どもたちの心を育てる―。
今年度から釣りクラブの活動がスタートした三崎小学校では、4年生以上が授業の一環として運動系・文化系のクラブ活動を行っている。同クラブは数年前にも活動していたが、教員や活動場所・児童の安全確保などの理由で継続が困難となり、一旦廃止した経緯がある。「海に近い学校として三崎小ならではの活動ができないか」と、今年4月からクラブの再開を検討。地元の釣り用品製造販売会社「ミサキ」に勤める同校卒業生の松本光男さんに相談したところ、全国規模で社会貢献活動を行うメーカー大手の「グローブライト(株)」フィッシング事業部との連携協力を得ることに成功した。「安全に釣りの楽しさを味わうなかで、海が育む恵みのありがたさや、豊かな自然環境を守る心を学んでほしい」と及川校長は期待を寄せる。
釣果に歓声
同クラブには事前調査で希望した小学5年・6年生の児童10人が所属。今月8日に2回目の活動を行った。当日は活動趣旨に賛同したグローブライト社からライフジャケット・釣り竿・リールの貸与と仕掛けが提供されたほか、社員が指導員として派遣され、道具の使用方法や魚の種類、釣り人のマナー・注意事項などを子どもたちに説いた。
揃いの帽子とライフジャケットに身を包んだ子どもたちは、手際よく釣り竿をセッティングすると早速投げ釣りのフォームを練習。その後、餌のアオイソメの扱いや絡まる釣り糸の処理に四苦八苦しながらも、各々に楽しんだ。花暮岸壁は、水深の深さと潮通りの良さが人気で、休日を中心に多くの釣り客で賑わうスポット。この日もメゴチやハゼ・ウミタナゴなどが次々と釣れると、嬉しそうな声が上がっていた。
市教委によると、現時点で釣りを体験できるクラブ活動は市内で三崎小のみだが、他の小中学校から同様の要望があれば協力していきたいと話している。
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