横浜市中区の路上で覚せい剤を所持していたとして県警は16日、覚せい剤取締法違反の容疑で葉山町議の細川慎一容疑者(41)=葉山町堀内=を現行犯逮捕した。県警によると同容疑者は「自分のものではない」と容疑を否認。昨年4月の町議選でトップ当選を果たした新人議員の逮捕劇に、葉山町には衝撃が走った。
逮捕容疑は覚せい剤約0・65gを所持していた疑い。鑑定では細川容疑者の尿から覚せい剤の陽性反応が出ており、県警は使用の容疑でも立件する方針。
現職町議の逮捕という異例の事態は、連日報道各社が取り上げ、町長や議長が緊急記者会見を行うなど対応に追われた。近藤昇一議長は「報道が事実であれば許されないことであり、誠に遺憾。町民に多大な心配をかけたことを深くお詫びする」とコメントを発表。会見に同席した山梨崇仁町長は「立場が違うとは言え、議員は同じく反社会行為を正すべき公職者。町民の信頼を裏切る行為であり、ゆゆしき事態だ」と述べた。
税金が覚せい剤に変わったのか─。町民からも怒りや落胆の声が相次いだ。一色在住の70代の女性は「50年来暮らす葉山のまちに汚名を着せられた思い。本当に情けない」、町議選で容疑者に票を投じた30代の女性は「街頭演説で話していたことを信じた。まちを良くしてくれると思ったのに、怒りを通り越して呆れる」と吐き捨てた。町議会事務局には18日午前までに苦情や意見が30件以上寄せられたという。
細川容疑者は横浜市中区の出身で高校を中退。その後、維新の党の江田憲司前代表の公設秘書など複数の国会議員秘書を務め、昨年4月の町議選では1182票を集めトップ当選した。同僚議員からは「勉強熱心で実直な印象だった」との声の一方、本会議の居眠りや遅刻、無断欠席などを繰り返しており、近藤議長は「一般常識に欠けている印象はあった」と振り返った。
町議会が辞職勧告
一連の逮捕報道を受け葉山町議会は23日、本会議を緊急招集し、細川容疑者の議員辞職勧告決議を全会一致で可決した。「町民に与えた恐怖と衝撃は多大であり、議会に対する信頼を失墜させた責任をとり、直ちに議員を辞するべき」として議長を除く12人が賛同。決議内容は細川容疑者の弁護人に送付するとしている。本会議後、近藤議長は取材に応じ、「決議は全議員の意思。今後も議員報酬の差し止めなど、議会としてできる対応策を迅速に行っていく」と述べた。
同町議会が辞職勧告を決議したのは2003年9月以来。決議に法的な拘束力はなく、議員辞職には本人による辞職願いの提出か、禁固刑(実刑判決)が科された場合、または選挙から1年後以降の住民による直接請求(リコール)が必要となる。
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