今月14日、市役所の観光課や会議室で撮影が行われた。約百人もの関係者の出入りがあり、市役所内の通路はスタッフと機材で埋め尽くされ、普段とは違う雰囲気に包まれていた。
情報誌などでもよく特集が組まれ、いつか住んでみたい街として常に上位にランクインする鎌倉。「都心の女性はこのような憧れを抱いている」と同ドラマの浅野澄美プロデューサーは話す。昨年9月に下見に訪れ、海や山、街並みの美しさにドラマの舞台にすることを決めたという。
主役の1人は中井さんに決定していた。浅野プロデューサーによると「役柄はこれまでに演じたことのない職業にしよう、と思って市役所職員にした」とし、昨年10月ごろ、市観光課にドラマの話を持ち込んだ。その後、市の許可を得て、先月には初めてとなる市役所内を貸し出しての撮影が開始された。
ロケ地となった観光課
「初めに話をもらったときは、何かの冗談かと思った」と服部計利観光課長は昨年末を振り返る。主人公が市職員ということを受け、松尾崇市長に打診したところ快諾。市として初となる全面協力と、市役所を撮影場所として貸し出すことに決まった。服部課長は「これをきっかけに、観光地としての鎌倉を宣伝することができれば」とドラマの反響に期待している。
市役所での撮影には毎回、市職員も数人エキストラとして参加し、市章もドラマ用に一部修正したものを使用。また、市には撮影支援の窓口になる「フィルムコミッション」が設置されていないため、同課が調整を担当している。
鎌倉の印象について浅野プロデューサーは「夜が静かでびっくりした」と話し、古民家で窓を開けたまま電話をする千明の声が、和平の住む隣家まで聞こえるシーン(第1話)ができあがった。また、服部課長ら職員への取材から鎌倉のための「何でも屋」という和平の台詞も生まれた。見どころについては「有名な場所以外の素敵なところもこのドラマを通して紹介していきたい」と語った。
鎌倉を舞台にした中井貴一さんと小泉今日子さん主演のフジテレビの連続ドラマ「最後から二番目の恋」が今月12日より放送されている(毎週木曜午後10時から)。小泉さん演じるテレビ局のプロデューサー・吉野千明が中井さん演じる市「観光推進課」の課長・長倉和平と出会うラブストーリー。テレビドラマに市が全面的に協力するのは、今回が初めてとなる。
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