市内在住の作詞家、渡辺なつみさんが手がけ、NHK「みんなのうた」で放送された歌「しあわせの時計」。この歌をきっかけに交流が始まった被災地の宮城県石巻市立雄勝(おがつ)小学校の児童と保護者計44人を、先月30日から今月1日までの3日間、渡辺さんら有志10人による「鎌倉こころプロジェクト」実行委員会(前川綾子実行委員長)が鎌倉へ招待、鶴岡八幡宮などの観光地を案内した。31日には、鎌倉パークホテル(市内坂ノ下)でライブ交流会が行われた。
「しあわせの時計」は、渡辺なつみさんが、10年前に母の病床で聞いた時計の音に、命の鼓動を重ね合わせて書きあげた。市内のファミリーユニット「ハル&チッチ歌族」が歌を担当し、今年2月と3月にNHK「みんなのうた」で放送された。
放送の準備段階で、NHK側が震災を風化させてはならないと思案。関係者を通じ、歌のプロモーションビデオに雄勝小学校の児童が描いたイラストを起用し、曲のサビの部分に全校児童44人の合唱を収録した。
児童との交流が生まれた渡辺さんら有志10人は、思い出を作ってもらおうと今年2月に「鎌倉こころプロジェクト」実行委員会を結成し、鎌倉へ同校児童を招待しようと計画。春休み中の先月30日から今月1日までの3日間で実施の運びとなった。
2日目に交流会も
児童らは鶴岡八幡宮や鎌倉大仏などを巡り、建長寺で宿泊するなど鎌倉を満喫。2日目の夜には鎌倉パークホテルで、ハル&チッチ歌族や鎌倉の市民団体「柞(ははそ)の森合唱団」など計157人が会場に集い、ライブなどを交えた交流会が行われた。
児童を代表して同校の佐藤大誠君(小6)が「歴史あふれる鎌倉にお誘いくださってありがとうございます。3月30日が楽しみでした」と挨拶。会の中盤にはサプライズゲストとしてタレントの石塚英彦さんが登場し、シラスの丼を手にお決まりの「まいうー!」のギャグで会場を盛り上げた。
終盤にはハル&チッチ歌族と児童が壇上で「しあわせの時計」を合唱した。
渡辺さんは「雄勝小の子どもたちにいろいろな景色を見せたかった。今後も小さな団体が集まってアクションを起こしていければ」と語った。
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