世界遺産登録の重要な要素となっている切通などの状況を日常的に把握しようと、鎌倉市は5つの市民団体の協力を得て「『武家の古都・鎌倉』見守り事業」を7月から実施する。4日には市役所で「直垂(ひたたれ)」姿の松尾崇市長が書面で各団体に依頼した。
協力するのは、公益財団法人鎌倉風致保存会(兵藤芳朗理事長)・NPO法人鎌倉ガイド協会(高橋健治会長)・鎌倉ガーディアンズ(大津定博代表)・ハイキング・クリーン(御法川齊代表)・キープ鎌倉クリーン推進会議(高田晶子代表)の5団体。
市内には31の国指定史跡があり、内20件が世界遺産登録の重要な構成要素となっている。社寺境内の13件は各宗教法人によって管理されているが、切通などの18件は、範囲が広大で行政による日常的な維持管理が難しい状況にある。そのため、市は連携して活動できる市民団体に協力を呼びかけた。
具体的な活動は、各団体が倒木や崖崩れ、落書きなどを発見次第、市に連絡、迅速な対応につなげようというもの。15日からは「鎌倉ガーディアンズ」が源頼朝墓を含む法華堂跡を土日祝日、3カ月間警備する。
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