ボランティアスピリット賞で最高賞の文部科学大臣賞を受賞した 森野宇宙(たかとき)さん 由比ガ浜在住 17歳
社会に”一石”投じる人に
○…青少年のボランティア活動支援を目的に実施されている賞で、1700団体・個人の中から最高賞に輝いた。中高生が自ら考え主体的に活動するボランティア団体「NEXUS(ネクサス)」を設立し、行動できる場を作ったことが評価された。「他の出場者もみんなユニークで有意義な活動をしていたので、自分が受賞できるとは。驚きの方が大きかったです」と素直な感想を話す。全国40地区の代表による投票で5月に米国で開かれる表彰式に日本代表として出場する大役にも選ばれた。
○…小学6年の時、米国大統領選挙のニュースを見て「老いも若きも自分の言葉で自国の未来を語っていた。日本に足りないのは当事者意識だと感じた」。同時に芽生えた「自分の行動で社会を変えていきたい」という思いが今の活動の基礎になっている。NEXUSを立ち上げたのは年齢の壁でボランティアに参加できなかった自身の経験がきっかけ。「若くても志ある仲間が集まり行動できる場を作りたかった」と語る。NEXUSでは、月1回の由比ガ浜などの海岸清掃や難民食料支援募金を主催。昨年1月に4人で立ち上げた団体は、現在100人の中高生が活動している。
○…NEXUS以外にも18歳選挙権の実現を目指す団体「TEEN'S RIGHTS MO
VEMENT」高校生代表も務める。2月の東京都知事選挙では街頭で高校生模擬投票や、候補者に若者へのメッセージを取材しネットで発信している。「日本は若者に財源が使われていない現状がある。老若男女誰もが社会の問題を話題にする世の中になれば」と真っ直ぐだ。
○…学業や様々な活動に多忙な日々を過ごすが「『世界遺産』へ学生から盛り上げる動きがあっても面白いと思う。野球観戦が好きなので学生野球を応援する団体があっても楽しそうと仲間と話していて」と、アイデアは尽きない。今後、彼が投じる一石が波となり、大きな力となる日は近いかもしれない。
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