由比ガ浜4丁目で進む大型商業施設の建設計画に対し、鎌倉市議会は3月19日、交通渋滞の解消や防災救急体制についての懸念が払拭されない限り、計画を認可しないよう求める決議を可決した。
大型商業施設の建設計画が進むのは、由比ガ浜4丁目のテニスクラブ跡地約1万8千平方メートル。事業者の大和情報サービス(株)(東京都)が市に提出した届出書等によれば、地上2階建て、延べ面積約1万平方メートルの施設にスーパーマーケットをメーンとした物販、飲食など18程度のテナントが入居。地上と屋上部分に320台分の駐車場が設置される計画となっている。工事完了は2015年10月末の予定。
鎌倉市議会は3月19日、「市内の慢性的な交通渋滞に拍車がかかることや防災・救急面での悪影響が懸念されている」として、これらに対する対策が十分にとられない限り、計画を認可しないように求める決議を、全会一致で可決した。
同計画をめぐっては、世界遺産登録を目指した「武家の古都・鎌倉」で、登録資産の周辺環境や景観を保護する緩衝地帯(バッファゾーン)に位置することや、周辺道路の渋滞悪化の懸念から、計画が明らかになった昨年11月には松尾崇市長が定例会見で「私の立場としては計画を認めたくはない」と発言していた。
本紙の取材に対し大和情報サービスは「決議が可決されたことは重く受け止めている。警察、行政との協議や指導に基づいて対応していきたい」と話した。
3月30日には「鎌倉市まちづくり条例」に基づく説明会が、鎌倉生涯学習センターで開催される。午前10時から。
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