「自転車ラック」地域活性の切り札
温暖で風光明媚、起伏に富んだ三浦半島は、ロードバイク等のスポーツ自転車でのサイクリングに最適な場所。
しかし、単に「三浦半島を走ろう」という呼びかけだけでは不十分だ。そこに「おもてなし」を加えることで、より地域一体となった観光客誘致、経済振興につながるだろう。
すでに休日を中心に、近隣地域からたくさんのサイクリストが訪れている。ところが、そのほとんどが観光施設を通過してしまっているのが実情だ。
その大きな要因が、駐輪。
ロードバイクはスタンドがないために自立できない。しかも、高価で繊細な構造をしているため、他の自転車と一緒に駐輪することが難しいのだ。
そこで登場するのが、ロードバイク専用の「自転車ラック」。これを三浦半島各地の公共施設や観光スポット、店舗等に設置すれば、サイクリストは安心して自転車を停め、立ち寄ることができる。これにより、ただ通過するだけでは分からない地域の良さを実感し、飲食店などでゆっくりと食事ができるだろう。
自転車ラックが置かれているということは、サイクリストにとって「歓迎されている」というサイン。立ち寄ることで、地域をより深く知り、三浦半島のファンになって何度もサイクリングに訪れてもらうことにつながるのだ。
一方、店舗等では、安価な投資ながら直接的な経済効果が持続的に見込める。また、今までなかなかアプローチできなかった「自転車の安全な走行」についての啓発も、より効率的に、地域一体で行うことが可能になる。
私たちは、これらを「三浦半島サイクリングツーリズム【エム×サイ!】」として進めている。サイクリストに三浦半島のファンになってもらい、経済を活性化し、かつ安全走行も呼びかけられるこの施策を、行政や企業等と一緒に、三浦半島全体で取り組みたいと考えている。
【寄稿】NPO法人 横須賀創造空間 代表理事 藤野浩章
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